<フェデックス・セントジュード選手権 初日◇10日◇TPCサウスウィンド(米テネシー州)◇7243ヤード・パー70>
8日から続く山火事により、米国ハワイ州マウイ島は壊滅的な被害を受けている。山火事による死者は53人となり、火災は80%ほどは鎮火したというが、島では2つの地域で延焼が続いている。
そんな状況で立ち上がったのが、日系米国人ゴルファーのコリン・モリカワだ。モリカワは自身が出場している米ツアーのプレーオフシリーズ全3試合で奪ったバーディ1つにつき、1000ドル(約14万円)を寄付すると発表した。
モリカワにとって、マウイ島は第二の故郷ともいえる地だ。かつてモリカワの家族は日本からマウイに移住。父方の祖父母はそこで生まれ育った。彼らはマウイで「ザ・モリカワ・レストラン」を経営していたが、今回と同じように、火事で壊滅的な被害を受けた。
今でもハワイには、モリカワの家族が大勢住んでいる。「スポンサーや知り合いにも寄付をお願いすることになると思う。何でもいいんだ。本当に何でも。僕は、とにかくバーディをたくさん取ってあげたい。友人の一人が僕にメールをくれたんだ。『OK、10万ドルだな』って。3試合で100バーディ。それが過去にあるかどうか分からないけど、達成したらすごいことだよね」
当然、バーディを積み重ねるほど、プレーオフシリーズの王座に近づく。「結局のところ、僕は勝つためにここにいる。ただ、寄付のことが頭にあるのは確かだ。モチベーションが上がるよ」。
モリカワはプレーオフ第1戦の初日に6バーディを奪い、5アンダー・3位タイの好スタートを切った。100バーディまで、あと94個だ。