<全英オープン 2日目◇19日◇ロイヤルトゥルーンGC(スコットランド)◇7385ヤード・パー71>
予選を終えてアンダーパーはわずか10人。今年も難関コースが選手を苦しめているが、注目を浴びていたビッグネームも何人かが2日間で姿を消すことになった。
大会3勝のタイガー・ウッズ(米国)はロイヤルトゥルーンの強風に対応できず。トータル14オーバー「156」を叩いた。予選ラウンドに限れば、2015年「全米オープン」に並ぶメジャー自己ワーストとなった。
「精神的にも、肉体的にも、感情的にも試される。結果的に、僕の成績とスコアはかなり高くなってしまった。来年は今年より少しは良くなることを期待している」
21年2月の交通事故で大けがを負い、それ以後はメジャーなどの限られた出場にとどまっている。今季はこの全英で一区切りとなり、次戦は自身が主催するツアー外競技「ヒーローワールドチャレンジ」(12月5~8日)に出場を予定している。
V有力候補に名前が挙がっていたローリー・マキロイ(北アイルラウンド)も大苦戦を強いられたひとり。7オーバーから巻き返しを図った2日目は、スタート6ホールで6オーバーを喫する最悪の立ち上がりに。
「ここ2日間は風にやられた。左右の風にまったく順応できなかったし、きょうのフロントナインは突風が吹いていて、いくつかのショットでかなり不快だったよ」
ただ、後半は2バーディ・ボギーなしと立ち直った。序盤の乱調をカバーするほどのものではなかったが、「(後半は)風が少し弱まって、少なくとも自分にとっては扱いやすくなった。いいプレーができたと思う」。次戦の「パリ五輪」に向けて顔を上げた。
ほかにも、ブライソン・デシャンボー(米国)、ルドビグ・オーバーグ(スウェーデン)、タイレル・ハットン、トミー・フリートウッド(ともにイングランド)、サヒス・ティーガラ(米国)らが予選落ち。PGAツアーが発表した優勝予想ランキングトップ15のうち、6人が決勝に進めなかった
一方で、単独首位に立つシェーン・ローリー(アイルランド)を筆頭に、スコッティ・シェフラー(米国)、ザンダー・シャウフェレ、コリン・モリカワ(ともに米国)など、しっかりと上位争いを演じている優勝候補の面々もいる。これらの選手が“順当”に勝利するのか。はたまた波乱が待ち受けているのか。
リンクスに吹く気まぐれな風のように、読めない展開が続きそうだ。