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次の目標はマスターズ制覇? 2004年度生まれの“谷間世代”與語優奈が完全Vでステップ初優勝 

20歳の與語優奈が、まれに見る難セッティングで逃げ切りV。うれしい初優勝を果たした。

所属 ライター
臼杵孝志 / Takashi Usuki

配信日時:2025年4月6日 10時00分

<YANMAR HANASAKA Ladies 最終日◇5日◇琵琶湖カントリー倶楽部 琵琶湖・三上コース(滋賀県)◇6395ヤード・パー72>

JLPGA(日本女子プロゴルフ協会)のプロテスト合格者が3人しかいない2004年度生まれのひとり、與語優奈が初日からの首位を守る完全Vで初優勝を果たした。

【写真】ちょっと照れてる?

パー4の最終18番。フェアウェイ右バンカーからの2打目をピン左前4メートルに乗せた。リードは2打。パーで締めるウィニングパットを沈めても、ギャラリーの拍手には帽子のつばに右手を添え、次のホールがまだあるかのようにペコリと頭を下げただけ。プロ2年目の20歳は歓喜の瞬間を静かによろこんだ。

「ガッツポーズは一瞬、思いました。でも、恥ずかしかったです」

シャイな性格。だが、芯にはブレることが一切ない強さがあった。

優勝スコアが1オーバーだった2018年「山陰合同銀行Duoカードレディース」以来7年ぶりにイーブンパー以上の優勝となったガマン比べの3日間。14年の「日本女子オープン」の舞台にもなったコースの持つポテンシャルの高さに、厳しいピン位置が加わった。グリーンは硬く、速い。3日間の平均ストロークは「76.9803」。2日目までアンダーパーを守った與語も、最終日は1バーディ・3ボギーの「74」で貯金を無くした。それでも一度も首位に並ばれることなく、トータルイーブンパーでプロ2年目のスタートを最高の形で切った。

「順位はあまり気にしないようにやっていました。バーディがいっぱい取れる方が楽しいけど、耐える方が好きです。勝てた一番の要因はパット。今季の初戦で勝てて本当にうれしいです」

3日間で3パットはこの日のスタートホールだった1番だけ。唯一のミスも、「あれが大きかった」というティショットをピンそば50センチにつけるスーパーショットが飛び出した2番パー3のバーディですぐに帳消しにした。

この大会は1年前にプロデビューした思い出の大会でもある。今季のQTランクは58位。同週開催のレギュラーツアー「ヤマハレディース葛城」を現地ウェイテイングすることも考えたが、「直前までエントリー状況をチェックしていたけど、多分難しいかなと。琵琶湖CCはきれいで難しいコースなのは分かっていたので、こっちにしようと思いました」。

JLPGAのツアー規定の改定で今季からステップ優勝者には、9月の国内メジャー「ソニー 日本女子プロ選手権」の出場権が与えられる。今年の開催コースは茨城・大洗GC。初めてプロテストに挑戦した22年の最終プロテストの会場だったが、2次予選で敗退した與語はコースに行くことも叶わなかった。その舞台にプロとして立つことができる。「知っていました。うれしい」。ある意味、優勝賞金以上にうれしいご褒美だった。

2度目の受験だった23年のプロテスト合格者のアンケートの目標とする選手には「イ・ボミ」と書いた。小学生のときに愛知・長久手市の自宅から家族で観戦に訪れた「中京テレビ・ブリヂストンレディス」が、憧れのプロとなるボミとの初めての出会い。「すごくキラキラしていた。楽しそうにプレーしているボミさんを見て、私もプロゴルファーになりたいと思ったんです」。当時は父・一樹さんについて行った練習場で遊び程度でクラブを振っていただけだったが、このときに進むべき道は決まった。

「自分もボミさんのように子どもたちに影響を与える存在になりたいです」

まずステップで初優勝を果たし、その一歩を踏み出した。ボミは23年を最後に日本ツアーから引退したが、所属先が主催する10月の「マスターズGCレディース」に出場すれば、大会アンバサダーを務める憧れの人に会うことができる。「そうなんです。だからマスターズで優勝したい。一緒に写真を撮りたいから」。表彰式でのツーショットの実現が次の目標だ。

04年度生まれのプロは與語を含めても3人しかいない。1つ上は竹田麗央を筆頭とするダイヤモンド世代で、1つ下には馬場咲希、菅楓華らタレントがそろう。「うまい人はたくさんいるのに、どうしてですかね、なんでだろうとは思います。でも、自分は自分。あまりほかのことは気になりません」。谷間の世代が花を咲かせたプロ初優勝。7日には「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」のマンデートーナメント(主催者推薦選考会)に出場する。「すごくいい流れで行けると思います」。レギュラーツアーで、もっと大きな花を咲かせる日もそう遠くはないはずだ。(文・臼杵孝志)

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