＜カストロールレディース　2日目◇25日◇富士市原ゴルフクラブ（千葉県）◇6468ヤード・パー72＞

3月に前十字靭帯損傷の手術を受けた竹山佳林がツアーに復帰した。術後は歩くのがやっとという状況だったが、「だいぶ良くなって、ゴルフはできるということで」と、元気な姿で今季初戦を迎えた。

1月末に合宿中のトレーニングで右ヒザにケガを負った。腫れや違和感が続き、診察をしたところ前十字靭帯損傷と診断。そして「先生もゴルフでこのケガは前例がなかったようで、いつ復帰できるか分からないけど半年はかかるだろうと言われました」というが、経過も順調だった。およそ5カ月後の今大会でツアー出場が叶い、「だいぶ早い復帰で、自分の回復力にびっくりです」と快調をアピールする。

昨年11月以来の実戦がこの猛暑となれば、体力的にも少しの心配があったのも本音だが、「カートに乗れるというルールも出たのでそれも助かりました」。熱中症対策のひとつとして行われている『全ホールでカート乗車可能』という追加ルールにも救われ、笑顔もこぼれる。

公傷の保障制度の利用も考えていたが、対象はシード選手のみのため、竹山は適用ならず。今季の出場資格はQTランク131位で、下部のステップ・アップ・ツアーが主戦場。そして今季からステップでも賞金ランキングによるリランキング（出場優先順位の見直し）が実施されることから、「1試合でも多く試合に出たい」という焦る思いもあった。予定から1カ月前倒しで復帰できたことについても、「本当によかった」と胸をなでおろす。

「ギャラリーさんがいないですけど、最初の方は緊張しましたね。試合はとっても楽しいです」と初日は1オーバー。2日目は「70」をマークし、トータル1アンダー・35位タイで予選を通過した。「復帰戦を楽しんで頑張りたい」。2024年シーズンをいい形で幕開けさせたい。（文・笠井あかり）