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    ステップ・アップ・ツアー

    カストロールレディース

    日程 2023年7月26日-7月28日賞金総額 ¥20,000,000
    TV/ネット放送予定
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    選手も太陽も燃えた“灼熱の大会”「カストロールレディース」 BPカストロール小石孝之会長に聞く“契約選手に求めること”

    今年もステップ・アップ・ツアー「カストロールレディース」が7月26日~7月28日に開催。主催企業のBPカストロール株式会社の小石孝之会長に話を聞いた。

    所属 ALBA Net編集部
    高木 彩音 / Ayane Takagi

    配信日時:2023年8月7日 03時15分

    • ステップアップ
    目次 / index
    灼熱の大会「カストロールレディース」が今年も開催された
    灼熱の大会「カストロールレディース」が今年も開催された (撮影:上山敬太)
    • BPカストロール株式会社の小石孝之会長
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    Round 3
    順位ScPLAYER
    1-15ウー・チャイェン
    2-13小林 光希
    3-12成澤 祐美
    4-10服部 真夕
    4-10皆吉 愛寿香
    6-9小林 夢果
    7-7土肥 功留美
    7-7吉本 ここね
    7-7須江 唯加
    7-7沖 せいら

    日本全国が猛暑に襲われるなか7月26日から3日間の日程で、選手も太陽も熱く燃え、“灼熱の大会”となった「カストロールレディース」が千葉県の富士市原ゴルフクラブで開催された。主催企業である本拠を英国に置く世界トップのプレミアム潤滑油メーカー「Castrol(カストロール)」の看板やのぼりが目を引く大会会場で、猛暑に負けない熱い戦いがくりひろげられた。

    >>大会開催記念プレゼント企画! 応募ページはこちら

    14回目となる今大会。主催企業、BPカストロールはステップ・アップ・ツアーが現在のような盛り上がりを見せる前の2010年から『選手が戦う場所』を提供し続けている。その大会で常に先頭に立ち、旗振り役を続けるのが小石孝之BPカストロール会長だ。
     
    同社は李知姫をはじめ、吉田弓美子、昨年11年ぶりに優勝を挙げた金田久美子など17名のプロゴルファーとスポンサー契約を結んでいる。今大会はそのなかから9名の選手が出場し、ベテランプロの土肥功留美がトータル7アンダーで昨年の「九州みらい建設グループレディース窓乃梅カップ」以来のトップ10入りを果たした。
     
    1年半、自身のゴルフに苦しんでいた同じく契約プロの山村彩恵は、今季初の予選通過を果たすなど、契約選手たちが意地を見せるプレーが炸裂。小石会長は「彩恵に関しては、がっつくタイプなので試合中の考え方など口酸っぱく、厳しい言葉をかけていました」と話す。小石会長はサポートする選手たちに本音で向き合っているのだ。それはビジネスも同じだった。

    日本全国が猛暑に襲われるなか7月26日から3日間の日程で、選手も太陽も熱く燃え、“灼熱の大会”となった「カストロールレディース」が千葉県の富士市原ゴルフクラブで開催された。主催企業である本拠を英国に置く世界トップのプレミアム潤滑油メーカー「Castrol(カストロール)」の看板やのぼりが目を引く大会会場で、猛暑に負けない熱い戦いがくりひろげられた。

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    14回目となる今大会。主催企業、BPカストロールはステップ・アップ・ツアーが現在のような盛り上がりを見せる前の2010年から『選手が戦う場所』を提供し続けている。その大会で常に先頭に立ち、旗振り役を続けるのが小石孝之BPカストロール会長だ。
     
    同社は李知姫をはじめ、吉田弓美子、昨年11年ぶりに優勝を挙げた金田久美子など17名のプロゴルファーとスポンサー契約を結んでいる。今大会はそのなかから9名の選手が出場し、ベテランプロの土肥功留美がトータル7アンダーで昨年の「九州みらい建設グループレディース窓乃梅カップ」以来のトップ10入りを果たした。
     
    1年半、自身のゴルフに苦しんでいた同じく契約プロの山村彩恵は、今季初の予選通過を果たすなど、契約選手たちが意地を見せるプレーが炸裂。小石会長は「彩恵に関しては、がっつくタイプなので試合中の考え方など口酸っぱく、厳しい言葉をかけていました」と話す。小石会長はサポートする選手たちに本音で向き合っているのだ。それはビジネスも同じだった。

    契約選手への向き合い方

    BPカストロール株式会社の小石孝之会長

    BPカストロール株式会社の小石孝之会長 (撮影:ALBA)

    ■契約選手への向き合い方
    会長が考える選手との向き合い方は、ビジネスにも関連してくるという。「例えば、上司が部下を怒るのは本人のために怒っている。私が社員に言うのは、ミスをしても仕方がないねとか、よくあるよとか、ミスをした部下に“怒らない上司”はダメな上司だということ。こうやったら失敗する、どうやったら成功するか、失敗したことを反省しなかったら、成長しないわけだから、その理由を知らないといけないということ」。この思考から、会長は選手それぞれの長所や短所を把握し、それに合わせてときには厳しい助言をしている。
     
    山村には「お前のことなんて期待してないから」と一般的には厳しく思える言葉をかけている。それを言われた本人に気持ちを聞いてみると『そう言ってもらえたことで、気持ちが楽になったんですよね(笑)。プレッシャーがあまりないなかで、余裕をもってプレーに集中することができたんです』と、教えてくれた。これは深い信頼関係がないと理解し合えないこと。それをわかったうえで会長は言葉をかけているのだ。
     
    「信頼関係をつくるって、言葉では簡単だけど、結構難しくてさ。どれだけコミュニケーションが取れているのか。まあ、コミュニケーションをどれだけ多く取ってもダメなものはダメな場合もあるけどね」と小石会長は話すが、今大会のスタートホールでは小石会長と出場選手との会話が多く見られた。そうやってコミュニケーションを増やして、選手との信頼関係を少しずつ築いているのだ。

    恒例となった小石会長のスタートコールに込められていること

    スタートコールは、はじめは遊び感覚ではじめたことだったという。「当時は、ステップ・アップ・ツアーの試合数が少なかった。少しでも選手たちがレギュラーツアーのような雰囲気のなかで戦えるようにと思ってやり始めたこと」だったが、スカイAのテレビ中継が入りそのまま継続することになったという。今では、“大会名物”とまで言われるほどだ。
     
    小石会長のスタートコールには選手の特長を意識した言葉が多い。例えば、2019年覇者の井上りこには『原点に戻って“3ない主義”を守って2度目の優勝を狙います』と言葉をかけていた。“3ない主義”とは、“怒らない、焦らない、がっつかない”ということ。山村にかけた言葉は『飛距離よりフェアウェイ。遠くのパーオンよりも寄せワン。入れるよりまず寄せる。この3カ条を守って予選通過を目指します』だった。
     
    「ゴルフってメンタル面が大事。技術があっても考えかた一つで結果が変わる。私が言えるのは、マネージメントの部分やメンタルのこと。だから、りこに言っている“3ない”も、彩恵に言っている“3カ条”も全部考え方なんだよね」と、小石会長は話す。
     
    そして「自分がすごいプレーヤーだったりすればするほど、前にできたことが何でできないんだってなる。そしたらそこに無理が生じるわけだ。技術よりも考え方、マネジメント、そこをゴルファーとして考えなさいって、口酸っぱく言っている」と続けた。選手に合わせて技術以外の課題を伝えるのが小石会長のスタイル。それをスタート前に聞き、選手たちは改めて大事なこと考えてスタートしているのだ。

    出身地、所属先、成績が書かれた台本に小石会長がその場で赤字(スタートコールのコメント)を入れている。「ツアーの優勝回数とかだけではなく、全部自分で考えてスタートコールをしているよ」と教えてくれた。

    小石会長が契約選手にもとめること

    「普段、選手たちは我々に結果で恩返しをしたいって言ってくれるけど、恩返しとか思っていたら絶対だめで、自分と自分の家族のために“勝つ”という気持ちでないといけない。本心はそこにはあると思うんだけどね」と、小石会長はいう。
     
    選手はスポンサーやファンたちの応援に応えるためにも「勝ちたい」と口にする。だけどそれでは足りないのだ。自分のために「勝ちたい」という強い思いが勝利を引き寄せるのであり、その本音の強い欲求の先にこそ勝利はあるのだ。そのことを小石会長は言っている。
     
    「ステップ・アップ・ツアーで優勝をすればQTはファイナルから出場ができる。そうすれば、最低限でも来季のステップは出場が約束されるじゃない。あるいは、常に上位にいるだとか、1位、2位をとってレギュラーツアーの前半戦に出場するだとか」
     
    小石会長はJLPGAツアーの仕組みを理解したうえで、翌年のレギュラーツアーでの活躍に期待を込め、選手たちに活躍する機会を与えたいと考えている。選手には“自分のために勝つ”という思いを強く持ってもらうことが小石会長にとっても一番重要なことだと話す。選手が結果を出すからこそスポンサーとしての誉れがあるのだが、小石会長の言葉には選手へのあたたかい親心があった。

    アマチュア推薦を入れない理由

    「あくまでこのツアーは女子プロゴルファーの試合。ステップはとくに、賞金を稼げないプロたちがくる試合だから、一人でもアマチュアをいれるなら、一人でも多くのプロを出したい。プロテストをしっかり受かって、このステージにきてもえらればと思う」と小石会長はいう。そこにはツアーはプロゴルファーの仕事の場であるし、仕事の場だかからこそ厳しくありたい。そこに選手たちの成長が生まれるのだという、ビジネスの最前線で戦ってきた小石会長の確信があった。

    自社だけで主催していく意味

    この試合は選手のためではなく、ビジネスで関わる企業との交流の場としても考えている。会社にとって「プロアマが年に1度の大事なコンテンツになっている。そこが一番うまくいってほしいことだね」と、何社もの協賛社を集めての大会ではなく、BPカストロールのみで大会を主催する理由を話す。
     
    自社だけで主催するからこそ「我々のお客さんたちだけが集まれる。喜んで帰ってくれたら最高という思いでやっているよ。もう14回もやっているから、年に1回の同窓会みたいな感じにもなっている」と嬉しそうに話す。
     
    たしかに、プロアマの会場では契約選手たちが一緒にラウンドをしていない参加者とも『お久しぶりです』などと、仲よく話している姿があった。そこには小石会長が求める、自社主催ツアーのあるべき姿があった。契約選手たちもそれを理解したうえで、BPカストロールの一員としてプロアマのお客さんに接する。これが自然にできているのも、小石会長と契約選手たちとの信頼関係があればこそなのだろう。
     
    「カストロールレディース」は、今ではステップ・アップ・ツアーの老舗大会の一つ。これからも長く続いてほしいと思っているのは、選手たちだけではないはずだ。

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