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ゴルフ辞典 ルール&マナー

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スタンスの向きをチェックした時はその後、スタンスを取り直せば罰はない?
新ルールでは、スロープレーの回避を目的に、プレーヤーへの「アドバイス」や「援助」に細かな規制が加わった。今回はその規制に関連した、二つの疑問点を取り上げる。
(写真/Getty Images)

解説

スタンスを取り直せば、キャディによるスタンスの向きのチェックは事実上、無罰になる

まず、スタンスと平行にクラブなどのモノを置いて向きを確認することは、確かにプレーの援助になる。

そして、旧ルールでは、そうしたモノを置いても、ストロークを始める前にそのモノを取り除けば無罰だった。

だが、現行のルールでは、規則10−2b(3)に、

「プレーヤーは、足や体を位置させることを援助するためにプレーヤーによって、またはプレーヤーのために置かれた物を使用してストロークのためのスタンスをとってはならない」と禁止されたうえに、

「プレーヤーが規則に違反してスタンスをとった場合、そのスタンスを解いたり、その物を取り除いたとしても罰を免れることはできない」として、援助となるモノを置いた時点で違反が確定することになった。

一方、キャディスタンスの向きをチェックしてもらう行為は、基本的に同規則(4)で、

「プレーヤーがストロークのためのスタンスをとり始めてからそのストロークを行うまでは、プレーヤーのキャディはどのような理由であってもプレーの線の球の後方延長線上やその近くに故意に立ってはならない」とされ、さらにこの違反はスタンスを解いても罰を免れないと規制されている。

ところが、この規則は施行後すぐに欧米で疑問が続出。結果、昨年2月にR&Aは新たな解釈を発表。「スタンスを解いても無罰にはならない」という規定は事実上、無効に。キャディが後方からチェック後、プレーヤーがスタンスを取り直せば無罰となった。

なので、今回の質問にある、足元にクラブを置くことは、2打罰。キャディスタンスの向きをチェックしてもらうのは可能。ただし、スタンスを取り直すこと。また、スロープレーに注意し、何度も確認してもらうことは避けてもらいたい。

『ALBA 801号(2020年7月22日発売号)』より

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