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ゴルフ辞典 ルール&マナー

ジェネラルエリア

ボールが地面に食い込んだ時は、ラフでもすべて救済を受けられる?
雨の季節、一般アマチュアでもボールが地面に食い込むトラブルに見舞われる。その場合、ジェネラルエリアであれば、基本的にどこでも救済を受けられるのだが……。
(写真/Getty Images)

解説

新ルールではラフでもボールが地面に食い込んだ際の救済を受けられるが、例外のケースもある

エンベデッド、つまりボールが自ら落下の勢いでつくった穴・くぼみにはまった場合、無罰でドロップの救済が受けられる(規則16−3)。

この規則が適用されるのは、旧ルールでは「芝草を短く刈ってある区域」に限られていたが、新ルールでは「ジェネラルエリア」に。ラフでもこの救済を採用できる。

ただし、例外があって、ラフの区域の「砂の中にくい込んでいる場合」は救済の対象ではない。

もうひとつ、「球がくい込んでいること以外の障害があることによりストロークを行うことが明らかに不合理な場合(例えば、球がブッシュの中にあるためストロークを行うことができない)」も、この救済は受けられない。

昨年の全英オープンの3日目10番ホールにおける、リー・ウエストウッドがまさにそれだった。

彼のティショットは右サイドのブッシュの方向へ。幸いボールはブッシュが大きく上にかぶさった地面にあり、しかもエンベデッドの状態だった。

しかし、近づいてきたオフィシャルに「この場所で、もしボールがエンベデッドでなかったら、あなたはそのまま打ちますか?」と問われたウエストウッドは迷わず「ノー」と答えた。

つまり、もともとアンプレヤブルにするしかない状況にあることを認め、実際にそうしたのだ。

ラウンド後、「あそこで『イエス』と答えたら、無罰の救済を受けられたかもしれない。でも、私は自分の良心に従った」と答えたウエストウッドには、賞賛の声が寄せられた。

ところで、この救済だが、ボールの直後の箇所を基点として、そこから1クラブレングスで、かつホールに近づかない半円形が救済エリアとなり、そのエリア内にドロップし、同エリア内に止めなければならない。

『ALBA 799号(2020年6月25日発売号)』より

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