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    ストロークプレーの途中のホールでギブアップしたけど……
    ライベートコンペラウンドの途中、深いバンカーで、何度打っても出せずに困っていると、同じ組でプレーする仲間から「最大スコアが決まっているからギブアップすれば?」と言われました。で、結局、ギブアップしたのですが、ちゃんとホールアウトしなくても失格にならないルールって、本当にあるのでしょうか。
    新ルールから、時間短縮のために「最大スコア」の設定が可能になった。

    解説

    「ギブアップ」でもホールアウトが認められるストロークプレー競技が新設された

    新ルールでは、ストロークプレー競技でもホールアウトせず「ギブアップ」することを認める競技形式「個人ストロークプレーマッチプレーの他の形式」(規則 21)が新設された。

    それが、ホールスコアの最大を制限する「最大スコア」(規則21-2)という競技。大叩きしたホールではカップインせずに――旧ルールでは競技失格だった――「ギブアップ」でも、規則上、ホールアウトが認められる。

    この競技の狙いはプレー時間短縮にあるようだ。事実、規則文には「プレーのペースを支援するため、プレーヤーが自分のホールのスコアが最大スコアに到達した場合には、そのホールのプレーを止めることを推奨する」という一文がある。また、同規則に「プレーヤーがホールアウトしたり、ホールアウトしないことを選んだり、最大スコアに達したときに、そのホールは終了となる」ともある。つまりプレーヤーはいつでも「ホールアウトしないことを選ぶ=ギブアップ」することができる。

    ところで、その「最大スコア」だが、規則には「委員会が設定した最大のストローク数(例えば、パーの2倍、決められた数、またはネットダブルボギー)に制限する形式である」とある。つまり、競技のローカルルールで、ホールの最大ストロークを定めることができ、その打数を超えた場合、あるいは途中でギブアップした場合は、スコアカードには「最大スコア」を記入する。

    また、「ティーイングエリアの外からスタートした場合」や「誤球のプレー」「重大な違反である誤所からのプレー」についても、それぞれ正しい訂正を行わずとも(旧ルールでは、やはり競技失格だった)、そのホールを「最大スコア」とすれば良いとされている。

    これは来年から採用される世界統一のハンデ制度=「ワールドハンディキャップシステム」にも沿った競技といえる。ハンディキャップの査定で採用されるホールスコアは、ネットのダブルボギーが上限だ(例:1打のハンデが付加されるパー4なら、最大7打でカット)。そのため、ギブアップしても、そのホールを最大スコアで記載すれば、正式なラウンドとしてハンデ査定してもらえるようになるだろう。

    『ALBA 769号(2019年3月28日発売号)』より

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