プロに大人気のテク満載『スパイダーX』と、クラシカルな新作『TP Collectionパティーナ』。Mr.スパイダーが全て語った!
小祝さくら、成田美寿々、M・ウルフ、R・マキロイ…。『スパイダーX』が大人気の理由をテーラーメイドの開発者に直撃!その手には、もう一つの新作パター『パティーナ』が握られていました。これは一体なに!?
配信日時:2019年8月20日 23時13分
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マキロイ、DJ、成田、小祝。『スパイダーX』流行の理由は「ミスに強いのに小ぶりで丸みある形に変わったから」
今、全世界のツアーで注目されているパターが、テーラーメイドの「スパイダーX」だ。ツアーに投入されるやいなや、世界のトッププロがこぞって使い始めたスパイダーシリーズの最新作だ。これまでのスパイダーよりもひと回り小さいボディに、どんな秘密が隠されているのか。なぜ多くのプロに支持されているのかを開発者のビル・プライス氏に聞いた。
――ビルさん、ローリー・マキロイやダスティン・ジョンソン、マシュー・ウルフなどのPGAツアーの選手だけでなく、いま日本の女子プロたちにも『スパイダーX』が大人気です。成田美寿々、小祝さくらと使用者だけでなく、優勝者も増え続けています。スパイダー自体が生まれて時間が経っているのになぜ、今『スパイダーX』が来ているんでしょう?
2008年に初めてスパイダーパターが生まれてから11年間、そのコンセプトである“ミスヒットに対する強さ”と“安定したコロがり”は、今日まで脈々と受け継がれてきました。その効果はアマチュアゴルファーだけでなく、多くのプロにも認められてきましたが、中にはローリー・マキロイのように、そのゴツゴツとした箱型の形状に対して違和感を覚える選手がいたのも事実です。
そこで、今回の『スパイダーX』は、慣性モーメントとコロがりのよさはそのままに、コンパクトで丸みを帯びた形状に進化しました。そのサイズ感は初代スパイダーと比べると一目瞭然。これによってローリー・マキロイやダスティン・ジョンソンをはじめとする、PGAツアーのトッププロたちが『スパイダーX』を使うようになりました。
2008年に初めてスパイダーパターが生まれてから11年間、そのコンセプトである“ミスヒットに対する強さ”と“安定したコロがり”は、今日まで脈々と受け継がれてきました。その効果はアマチュアゴルファーだけでなく、多くのプロにも認められてきましたが、中にはローリー・マキロイのように、そのゴツゴツとした箱型の形状に対して違和感を覚える選手がいたのも事実です。
そこで、今回の『スパイダーX』は、慣性モーメントとコロがりのよさはそのままに、コンパクトで丸みを帯びた形状に進化しました。そのサイズ感は初代スパイダーと比べると一目瞭然。これによってローリー・マキロイやダスティン・ジョンソンをはじめとする、PGAツアーのトッププロたちが『スパイダーX』を使うようになりました。
――慣性モーメントを落とさずに、ヘッドをコンパクトにできた理由というのは? 普通なら小型化すると、慣性モーメントも下がるはずですよね?
『スパイダーX』は、ソール部分の素材にカーボンを使用することで周辺部分に多くの重量を配置しています。初代スパイダーはソール重さが75gで、フレームが245g。対する『スパイダーX』はソールがたったの15gで、フレームの重さは315gと大幅アップ。コンパクトながら初代スパイダーを超える大きな慣性モーメントを得ることに成功したんですよ。
我々の研究では、ローリー・マキロイやジェイソン・デイといったトップ選手でも、パターの芯を3ミリから4ミリ外して打っているというデータがあります。ですので、コンパクトながらも大きな慣性モーメントをキープできたことは非常に大きなメリットになります。
我々の研究では、ローリー・マキロイやジェイソン・デイといったトップ選手でも、パターの芯を3ミリから4ミリ外して打っているというデータがあります。ですので、コンパクトながらも大きな慣性モーメントをキープできたことは非常に大きなメリットになります。
『スパイダーX』を使うPGAツアープロの9割がスラントネック派!
――PGAツアープロでもですか!?それなら、アマチュアの我々にはなおさら慣性モーメントが必要ですね…。でも、慣性モーメントを活かすなら、スラントネックじゃない方がいいと思うのですが。ここ最近『スパイダーX』で勝つ人はみんなスモールスラントネックに見えますが?
そう、『スパイダーX』はネック形状に、ベンドネックとスラントネックの2タイプを採用しています。ベンドネックはフェースバランスで、真っすぐヘッドを動かすストローク。スラントネックはトゥ・ヒールバランスで、フェースを開閉するストロークに適しています。
スラントネックは、ミスヒットに対する強さはそのままに、ブレード型と同じ感覚で打てるので、長年ブレード型のパターでフェースを開閉しながら打っていたプロも違和感なく使えます。その結果、『スパイダーX』を使うPGAツアープロの約9割がスモールスラントネックを選択しています。
逆に、比較的若い世代が活躍している日本の女子ツアーでは、スモールスラントとシングルベンドがほぼ半々になっているので、アマチュアゴルファーのみなさんも、自分がスムーズにストロークできる方を選んでください。
そう、『スパイダーX』はネック形状に、ベンドネックとスラントネックの2タイプを採用しています。ベンドネックはフェースバランスで、真っすぐヘッドを動かすストローク。スラントネックはトゥ・ヒールバランスで、フェースを開閉するストロークに適しています。
スラントネックは、ミスヒットに対する強さはそのままに、ブレード型と同じ感覚で打てるので、長年ブレード型のパターでフェースを開閉しながら打っていたプロも違和感なく使えます。その結果、『スパイダーX』を使うPGAツアープロの約9割がスモールスラントネックを選択しています。
逆に、比較的若い世代が活躍している日本の女子ツアーでは、スモールスラントとシングルベンドがほぼ半々になっているので、アマチュアゴルファーのみなさんも、自分がスムーズにストロークできる方を選んでください。
――なるほど、先ほど永峰咲希プロにも話を聞きましたが、シングルベンドを使ってましたね。そして、ネック形状は別にして「スパイダーXは順回転するので、真っすぐ転がる距離が長くなる。ラインを薄めに読めるようになった。あとボールの線に合わせてアライメントを合わせやすく、スクエアに構えやすい」と言ってました。これについては?
彼女は完璧なコメントをするね(笑)「トゥルーパス」と呼ばれる白いアライメント部分のデザインは、人間工学による研究で直線部分の幅がゴルフボールの直径の1/2に設定されています。これは目標に対してスクエアにセットアップでき、なおかつアドレス時の集中力と安心感をバランスよく引き出す効果があります。
フェースインサートの「ピュアロール」は、フェースの溝をボールに対して垂直ではなく、斜め下45度の向きに設定しています。これまでよりも毎分25〜30回転ボールにオーバースピンがかかり、芝目の影響を受けにくい順回転のコロがりを生み出します。また、フェースインサートの厚みをこれまでの3ミリから5ミリにすることで、プロが好むソリッドで繊細な打感を実現しています。
――なるほど。ビルさん、『スパイダーX』がツアーで大流行する理由がよく分かりました。でも、気になっているのは、もう一つの『TPコレクション』の新作っぽいパターなんですけど。見たことがないですし、これも結構女子プロたちが気にしてますよね?
彼女は完璧なコメントをするね(笑)「トゥルーパス」と呼ばれる白いアライメント部分のデザインは、人間工学による研究で直線部分の幅がゴルフボールの直径の1/2に設定されています。これは目標に対してスクエアにセットアップでき、なおかつアドレス時の集中力と安心感をバランスよく引き出す効果があります。
フェースインサートの「ピュアロール」は、フェースの溝をボールに対して垂直ではなく、斜め下45度の向きに設定しています。これまでよりも毎分25〜30回転ボールにオーバースピンがかかり、芝目の影響を受けにくい順回転のコロがりを生み出します。また、フェースインサートの厚みをこれまでの3ミリから5ミリにすることで、プロが好むソリッドで繊細な打感を実現しています。
――なるほど。ビルさん、『スパイダーX』がツアーで大流行する理由がよく分かりました。でも、気になっているのは、もう一つの『TPコレクション』の新作っぽいパターなんですけど。見たことがないですし、これも結構女子プロたちが気にしてますよね?