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    PGAツアーの人気が逆流! フジクラ『ベンタス』が、渋野日向子とパワーヒッターに力を与える

    新型コロナウイルスの影響で、開幕が遅れる国内女子ツアー。そんな中、渋野日向子が『ベンタス』にシャフト変更との情報が! 気になるこのシャフト、実際の仕上がりは!?

    配信日時:2020年4月8日 08時18分

    • ギア
    目次 / index
    オフの間にウッドシャフトを大幅に変更した、渋野日向子(GettyImages)
    オフの間にウッドシャフトを大幅に変更した、渋野日向子(GettyImages)
    • チャン・キム(左上)、ジョーダン・スピース(左下)、ダスティン・ジョンソン(右上)、リッキー・ファウラー(右下)が『VENTUS』へ!
    • 昨季は『スピーダーエボリューションVI』の569・SRで好成績でしたが…
    • 先端のねじれを抑制する「ベロコアテクノロジー」
    • 狭いコースでしたが、『ベンタス』だと怖くありません!(ちょっと球は低くなりましたが…)
    • さすがにスピースと同スペックはハードだったか…(泣)
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    海外を見据える「タコスイング」に最適は『ベンタス』!

    本来なら、2月から海外で全開スタートするはずだった。そのために、オフから猛烈なトレーニングを積んできた。渋野日向子の2020年のスケジュールについて、青木翔コーチは「もともと2月のタイから出場予定だったので、仕上げは早くできていました」とALBA.netの取材に回答。米国女子ツアー2連戦からスタートダッシュを見せるはずだったため、戦う準備は万全だったという。

    その渋野の仕上がり具合は、「夏場のいわゆる“振れている時期”とおなじくらい振れています。飛距離も伸びています」。元々飛距離を持つ渋野だが、さらなるフレームアップに成功したとなれば、使用ギアも当然変わる。そこで、目をつけたのが「なかなか女子ではいないと思いますよ」と青木コーチが言う、ウッドシャフトの変更だった。
    チャン・キム(左上)、ジョーダン・スピース(左下)、ダスティン・ジョンソン(右上)、リッキー・ファウラー(右下)が『VENTUS』へ!

    チャン・キム(左上)、ジョーダン・スピース(左下)、ダスティン・ジョンソン(右上)、リッキー・ファウラー(右下)が『VENTUS』へ!

    ドライバーに挿したのは、藤倉コンポジット社の『VENTUS(ベンタス)』。昨年、米国PGAツアーから支給が始まり、ダスティン・ジョンソンやリッキー・ファウラーらが即投入した、叩ける中元調子だ。国内男子ツアーでも一番の飛ばし屋、チャン・キム(米国)も早くからチェンジしたモデルでもある。

    渋野自身もテレビ番組内で「飛距離は伸びていると思います」と明かし、実際に球を打ってみせた。鋭い振りとともに、目指すスイングは「タコスイング」とも話していたが、うまくシャフトを使って体をしなやかに使うスイング。青木コーチによると、「私のスイングがタコスイングだそうです(笑)」。

    なぜフジクラの担当者は『ベンタス』を勧めたのか?

    昨季は『スピーダーエボリューションVI』の569・SRで好成績でしたが…

    昨季は『スピーダーエボリューションVI』の569・SRで好成績でしたが…

    昨季の渋野は、ピン『G410 PLUS』にフジクラスピーダーエボリューションIV』の569・SRを使用して、ドライビングディスタンス248.21ヤード(21位)、FWキープ率が67.946%(41位)。そして、トータルドライビングもツアー全体で4位という好成績だった。ここまで結果の出たものを替えるのはリスクにも思える。どのような見立てだったのか? フジクラのツアー担当・貞包氏はこう語る。

    「『エボ6』の569・SRを使っていた昨年のリコーカップの練習場、練習ラウンドで渋野プロのショットを確認していたときに、切返してからのタメの長さ、インパクトの厚さと強さが増したことを改めて感じました。そこで、以前から準備していた『エボ6』の569・SRをチップカットした物を試してもらったところ、打球が強くなり渋野プロも気に入ってくれたのですが、スイング中のタメを作る時間が短くなったように見えたので、結局元の569・SRで試合に臨んでもらいました。

    私は渋野プロの切返し直後のタメは『大きなパワーを蓄える時間』で、【インパクトではそのパワーを逃がさず伝える】ことが重要だと考えています。その理由にピッタリ当てはまったのが『ベンタス』で、渋野プロのスイング × 『ベンタス』をイメージしたとき、【これは間違いなくイケる!】と思いました。

    実際、1発打った瞬間に『ベンタス』の使用を決めてくれましたし、飛距離アップと方向安定をさらに両立させることができました。手元が適度にしなり、インパクトに負けないよう先端のトルクを絞り、剛性を上げることで【パワーロスがなく飛ぶ、ねじれないから曲がらない】というこのシャフトが、陰ながら渋野プロの躍進を支えられれば幸いです」(フジクラ・貞包氏)

    結果、『ベンタス』では【5S】を選択

    結果的に、渋野が選んだ『ベンタス』は、59グラムの【5S】だった。これまで使用していた『エボ6』とは性能面でもちろん異なる。元々『エボ6』が中調子のものでしなりを感じやすいものだったが、今回の『ベンタス』は中元調子。シャフト自体がよりタメを作りやすく、先端がしっかりしているため、力強いインパクトでもエネルギーロスが少ないのだとか。

    試合の相次ぐ中止により長い調整を重ねている中、今回試した『ベンタス』では明らかな飛距離アップを実感している渋野。トルクを抑え、先端が硬くなったモデルで理想の弾道、飛距離を生み出している。練習場の計測器では300ヤードも記録したというから、効果てきめん。また、ドライバーだけでなく、3W、5Wにも『ベンタス』を装着。ますますロングヒッターへの変貌を遂げそうな気配が漂っている。
    次ページ
    ⇒そもそも『ベンタス』はどんな設計? 誰に合う?

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