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    全米オープンで74年連続使用率No.1。最強ゴルファー達が選ぶボールこそ最良な理由とは?

    構成・文/高梨祥明、画像/GettyImages

    配信日時:2022年6月17日 08時00分

    • ギア
    目次 / index
    • 第一回全米アマチュアゴルフ選手権に始まり、全米オープン、ウォーカーカップ、ライダーカップなど数々のメジャー競技の舞台となってきた「ザ・カントリークラブ」(マサチューセッツ州)
    • 深いラフを避ける正確なプレイスメントはもちろん、リカバリー力も試される全米オープン。イメージ通りの弾道を生み出すのが精密に製造されたゴルフボールの役割だ
    • 世界ランキングNo.1、マスターズチャンピオンともなったスコッティ・シェフラーは、タイトリスト プロV1を選択
    • 「タイトリスト プロV1xに変えてロングアイアンで最高点が高くなりグリーンにしっかり止めやすくなった」と、今年2度目の全米プロを制したジャスティン・トーマス。精度の高いロングショットがメジャーを制す鍵となる
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    タイトリストが「全米オープン」に重きを置く理由とは?

    第一回全米アマチュアゴルフ選手権に始まり、全米オープン、ウォーカーカップ、ライダーカップなど数々のメジャー競技の舞台となってきた「ザ・カントリークラブ」(マサチューセッツ州)

    第一回全米アマチュアゴルフ選手権に始まり、全米オープン、ウォーカーカップ、ライダーカップなど数々のメジャー競技の舞台となってきた「ザ・カントリークラブ」(マサチューセッツ州)

    タイトリスト。PGAツアーで平均的に70%前後の使用率を獲得し、LPGAツアーになると80%を超える試合も珍しくはないという、文字通りのナンバーワン ゴルフボールブランドである。2位ブランドとの使用率の差は7倍から時に10倍。まさに圧倒的で、独占的なポジションを数十年にわたってキープしているため、毎週出されるツアー使用率No.1のニュースを見てももはやそれを気に留めるゴルファーもいないのではないかと思うほど、一番が“当たり前”のことになってしまっている。

    そんな中、年に一度、タイトリストが特別な想いを込めて発信するニュースがある。「全米オープンでタイトリスト ゴルフボールが使用率No.1」というものである。2022年「第122回 全米オープンゴルフ選手権」において、タイトリスト ゴルフボールは74年連続となるゴルフボール使用率No.1を獲得した。1949年以降、継続されている前人未到の金字塔である。
    タイトリストが「全米オープン」での使用率に最もこだわる理由は、単にゴルフのメジャータイトルの一つというだけではない。全米ゴルフ協会(USGA)が全米有数の名門コースを選定し、その威信をかけてセットする難攻不落のコースコンディション。そして、世界各地で予選会が開かれ、トッププロだけでなくアマチュアゴルファーにも広く門戸が開かれている“ナショナルオープン”であること。

    プロ・アマの垣根なくゴルファー世界一を決める最高の舞台、誰もが頂点を目指す真剣勝負の場において最も信頼されるゴルフボールであることが、間違いのない製品作りを続けられていることのこれ以上ない証明となるのである。

    シビアなコースセッティングになるほど際立つ、ゴルフボールの“総合力”

    深いラフを避ける正確なプレイスメントはもちろん、リカバリー力も試される全米オープン。イメージ通りの弾道を生み出すのが精密に製造されたゴルフボールの役割だ

    深いラフを避ける正確なプレイスメントはもちろん、リカバリー力も試される全米オープン。イメージ通りの弾道を生み出すのが精密に製造されたゴルフボールの役割だ

    「全米オープン」がどのゴルフ競技よりもタフだと言われるのは、通常時でさえ難しい戦略性豊かな名門コースを、最も長く使える距離設定でセット。その上で各ホール、ボールやスタンスを覆い隠すほど深くラフを伸ばし、小さくうねりの大きなグリーンをさらに固くしめてボールを止まりにくくする。サディスティックなまでの舞台作りが、優勝スコア“イーブン・パー”を理想として思考され、実行される。

    今年の舞台、「ザ・カントリークラブ」は1882年開場というアメリカでも最古の部類に入る名門の1つ。「全米オープン」を主催するUSGAは、もともとこのクラブを含めた5つのゴルフコースを中心にして設立された。イギリスのインランドに展開するクラシックコースの様式を受け継ぎ、フェアウェイの大きなうねりと高低差、ドッグレッグ、小さなグリーンが落とし場所を絞る難攻不落の要塞だ。「全米オープン」では27ホールからピックアップされた18ホールで世界中のエリートプレーヤーの挑戦を受け止める。
    世界ランキングNo.1、マスターズチャンピオンともなったスコッティ・シェフラーは、タイトリスト プロV1を選択
    「タイトリスト プロV1xに変えてロングアイアンで最高点が高くなりグリーンにしっかり止めやすくなった」と、今年2度目の全米プロを制したジャスティン・トーマス。精度の高いロングショットがメジャーを制す鍵となる
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    世界ランキングNo.1、マスターズチャンピオンともなったスコッティ・シェフラーは、タイトリスト プロV1を選択
    「全米オープン」は、かつて帝王・ジャック・ニクラウスが“世界一難しいゴルフのテスト”と表現した通り、ドライバーからパターまで一瞬たりとも気の抜けない緊張状態の中で、精度を高め、必ず訪れる難局ではピンチをチャンスに変える豊かな想像力とその実践が試される。ただ遠くにボールを飛ばせればチャンスとなる、そんなヤワなコースセッティングではないのである。

    タイトリストのゴルフボールR&Dで副社長を務めるマイク・サリバン氏は、「全米オープン」はゴルフボールの開発においても高い“総合力”を証明する絶好のテストフィールドだという。
    「ゴルフでは常にその飛距離性能に大きな注目が集まりますが、実際のラウンドではドライバーだけでなく、アイアン、ウェッジ、そしてパターと様々なクラブを使って、同じボールを打っていきます。我々が『プロV1・プロV1x』の開発において、すべての番手で求められる最高の性能、つまりトータル・パフォーマンスを重視しているのはこのためなのです。全米オープンはトッププレーヤーたちが持ちうる技術の全てを使って勝ちにくる競技です。つまり、最もトータル・パフォーマンスに優れたゴルフボールを使いたい!と願う競技だと言えるのです」(サリバン氏)

    もし仮に、ドライバーの飛距離アップだけを望むゴルファーに相談を受けたなら“私はドライバーのフィッティングをしっかりやってください”とアドバイスするでしょう、とサリバン氏は笑う。ゴルフボールはラウンド中に起こるすべての局面を想像して選ぶもの。正確に飛ばし、狙ったエリアにピンポイントで落とす。そしてカップ際で止め、イメージ通りのタッチでパットを決めていく。それが最もしやすいゴルフボールとはどれだ? ということなのである。

    そもそも、プロ向けゴルフボールというものは存在しない

    これを読んでいるゴルファーの中には、 “俺は全米オープンでプレーしないし、競技にも出ない。関係ない話” と思う人もいるかもしれない。しかし、ゴルフボールにプロ用もアマ用もない、とタイトリスト ゴルフボール部門の社長 メリー・ルー・ボーン氏は言う。

    「どんなレベルのゴルファーでもスタートのティに立った時に、一打でも少ないスコアで回りたい。ベストスコアを更新したいと願っているはずです。そのためにドライバーは遠くに、できればフェアウェイに運びたい。セカンドショットはグリーン付近に運びたいし、仮にグリーンに乗らなかった時はアプローチをできる限りカップに近づけて止めたい。そうすればパーが取れるとイメージするものなのです。その気持ちにトッププロもアマチュアもないでしょ?」(メリー・ルー・ボーン氏)
    タイトリストのゴルフボール開発には “GREEN TO TEE” という哲学がある。それはまさにフルアプローチ、アプローチ、パットでの性能を最重要とし、アイアンショット、ショートゲームの最高性能を求め、それをキープした中で“TEE”のこと、つまりドライバーなどでの飛距離アップも極めていくという考え方。これはフルアプローチ、アプローチ、パットがスコアメイクの要であるというゴルフの本質に迫る示唆でもある。
     
    “俺は全米オープンでプレーしないし、競技にも出ない”、“プロみたいにヘッドスピードが速くないから参考にならない”と、我々はツアーでの結果を受け入れようとしたがらない。しかし、スコアメイクの要となるアプローチやパッティングにおいてまで、トッププレーヤーはとてつもないヘッドスピードでボールを叩いているだろうか?
    答えは否である。20ヤードのアプローチ、5メートルのパットを打つ時のヘッドスピードは、プロもアマも変わらない。ゴルフとはドライバーだけで行うスポーツではないし、むしろスピードをコントロールして打つことがメインとなるターゲットゲームなのだ。

    そのターゲットゲームの最高峰に君臨するのが「全米オープン」であり、その頂点を目指す“トップゴルファー”たちが選び続けている唯一のゴルフボール。それがタイトリスト プロV1・プロV1x である。

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