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【バケモノたちの使用ギア】マキロイ復活!ショートスラントブレードで短いパットの押し出しを克服!?

【バケモノたちの使用ギア】マキロイ復活!ショートスラントブレードで短いパットの押し出しを克服!?

マッチプレーでは初戦敗退となりましたが、昨季優勝のなかったPGAツアーで復活優勝をはたしたローリー・マキロイ。そのポイントはどこにあるのでしょうか?

配信日時:2018年3月22日 03時34分

「アーノルド・パーマー招待」で復活を遂げた、ローリー・マキロイ(GettyImages)
「アーノルド・パーマー招待」で復活を遂げた、ローリー・マキロイ(GettyImages)

「マキロイの去年の不振の要因はケガとパット」(平田)

年間王者になった2016年より、明らかにスタッツは2014年のパッティングの方がいいです。飛距離はテーラーに変わって瀑伸び…

年間王者になった2016年より、明らかにスタッツは2014年のパッティングの方がいいです。飛距離はテーラーに変わって瀑伸び…

筆者 「平田さん、筒さん、前回に引き続いてローリー・マキロイの復活ポイントを紐解いていきたいなと。先週のアーノルド・パーマー招待の優勝のあと、今日のマッチプレーでは初戦敗退してしまいましたが…」

平田 「マキロイの昨季の不振は明らかにパッティングにありましたよね。もちろん、脇腹の骨折などケガの影響も大きかったですが、去年テーラーメイドと契約してから大きく飛距離アップもはたしていますし、得意のドライバーには磨きがかかっていました。ところが、バーディ率が年間チャンピオンになった2016年よりも0.6も下がっています

筆者 「でも、年間チャンピオンになった2016年と比べると、ラウンド当たりの平均パット数は29.18から2017年は28.75と改善していますよ?」

筒 「年間チャンピオンっていっても、フェデックスカップの最後のプレーオフシーズンで大活躍しただけですからね。それまでのシーズンで残された成績的には、2016年もパッティングが悪かったと言えるでしょう。比較するなら、シーズンを通して成績の良かった2014年と比べると明らかですが、2016年は0.6ストロークもラウンド平均でパット数が増えています。これは、ボクは使用パターと密接に絡むと思いますよ。長岡さん、調べているんでしょ?」

「カマボコ型での試行錯誤が裏目になっていた」(筒)

ナイキ『メソッド006プロト』(14年)⇒ナイキ『メソッドOrigin B201プロト』(15年)⇒スコッティ・キャメロン『ニューポートM1 プロト』(16年)⇒テーラーメイド『TP Collection Mullenプロト』(17年)

ナイキ『メソッド006プロト』(14年)⇒ナイキ『メソッドOrigin B201プロト』(15年)⇒スコッティ・キャメロン『ニューポートM1 プロト』(16年)⇒テーラーメイド『TP Collection Mullenプロト』(17年)

筆者 「はい。上のように、ピン型から2016年にカマボコ型マレットに移行していった様子が表れています。もう、ここ数年、特に去年は何本もコロコロと日替わり状態で、エースパターがまったく定まっていませんでした。

去年一番使ったのは『TP Collection Mullen proto』ですが、これは市販のショートスラントネックではなく、シングルベントの『BERWICK』のようなネックのプロトタイプでしたね。松山英樹もマキロイ用に作られたプロトタイプを一時期バッグに入れていましたが…」
市販の『Mullen』はショートスラントネックですが、マキロイのプロトタイプはシングルベント…

市販の『Mullen』はショートスラントネックですが、マキロイのプロトタイプはシングルベント…

筒 「去年はケガもありましたが、テーラーメイドと契約する前はオデッセイにもプロトタイプのカマボコ型マレットを作ってもらってましたよね…。その後は『スパイダーツアーレッド』を使ったりもしていましたし、ピン型に戻したり、もういろいろです…。

これだけパターをコロコロ替えて成績を出すのは厳しいでしょう。2015年から、マキロイの弱点はパッティングにあったのは明白です。並外れたショット力でカバーしていただけで、パッティングには相当難を抱えていたことがデータに表れてますよ」

筆者 「なぜ2015年からなんですか?ピン型が合うと言いたいんじゃないんですか?」
『Mullenプロト』では、ショートパットの押し出しが…(GettyImages)

『Mullenプロト』では、ショートパットの押し出しが…(GettyImages)

筒 「ラウンド当たりの平均パット数って、ホール数が少ないほど有利ですよね。2015年は消化ホール数が少ないのに、前年より0.6ストロークも悪化しています。この頃からパットの不調が始まっていたと見ていいでしょう。不調の原因をパター探しに求め始めたところが悪循環のきっかけじゃないでしょうか。

2016年にカマボコ型に替えてから、明らかに10フィート以内、つまり3メーター以内のパットが急激に悪化しています。ここを同じカマボコ型でいろいろと試行錯誤したのが裏目に出たのでしょうね…。想像ですが、そもそもフェースバランスに近いものが合ってないことに本人も周囲も気づけなかったのかもしれません」

筆者 「え、フェースバランスが合ってない?理由は?」

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