【キケンな○○解説】 「ドライバーで手元が浮く」石川遼、最大の弱点を直す方法はあるのか?
石川遼が2週連続の予選落ち。長い間ドライバーの曲がりに苦しみ続けていますが、これを根本解決する手立てはあるのでしょうか…。筒&Toshi HIRATA氏とのキケンな議論を開始!
配信日時:2018年6月3日 17時47分
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石川遼 「スーパースローで顔まで手元が浮く感覚」
筆者 「石川遼が苦しんでいます。ボクは千葉オープンと岐阜オープンを連勝した直後の開幕戦で彼のスイングを見ていたため、“今年はやってくれそう”と思ってました。でも、やはり長年の悩みである“ドライバーの手元浮き”という悪癖が改善されず、悩みがさらに深まっているようです…。
ツアー選手権の2日目も“手元が浮く”感覚と格闘していて、“スーパースローに感じて手元がこの辺を通る感じ”と、顔の前くらいを手元が通る感じだと苦悩を吐露し、努力が結果に現れず “スポーツ選手としてきつい”とこぼしていましたね…。
開幕戦で話を聞いた時点では、昨年10月から取り組む【寝かしてから立てる】ヘンテコ素振りの動きを取り入れた理由について、“手元がストンッ!と落ちたから”だと言ってました。今回のスーパースローのフィーリングにしてもそうだと思うんですが、石川は“手元の高さ”についてすごく敏感に感知するタイプです。そして、それがここ数年悩むドライバーの曲がりの根本原因だと本人は断定していますね…」
⇒努力が結果に現れず… 悩める石川遼は「スポーツ選手としてきつい」
⇒石川遼、ヘンテコ素振りでドライバーが復活!「切り返しはクラブを寝かせます」
ツアー選手権の2日目も“手元が浮く”感覚と格闘していて、“スーパースローに感じて手元がこの辺を通る感じ”と、顔の前くらいを手元が通る感じだと苦悩を吐露し、努力が結果に現れず “スポーツ選手としてきつい”とこぼしていましたね…。
開幕戦で話を聞いた時点では、昨年10月から取り組む【寝かしてから立てる】ヘンテコ素振りの動きを取り入れた理由について、“手元がストンッ!と落ちたから”だと言ってました。今回のスーパースローのフィーリングにしてもそうだと思うんですが、石川は“手元の高さ”についてすごく敏感に感知するタイプです。そして、それがここ数年悩むドライバーの曲がりの根本原因だと本人は断定していますね…」
⇒努力が結果に現れず… 悩める石川遼は「スポーツ選手としてきつい」
⇒石川遼、ヘンテコ素振りでドライバーが復活!「切り返しはクラブを寝かせます」
筒 「振りちぎるスターの宿命。若き日のジャンボ尾崎プロと被ります」
PCM筒康博(以下、筒) 「練習場ではいい球なのに、試合になるとどこかでやらかす。そうなってしまうと、気持ち悪くてたまらない…。飛ばし屋のツアープロほど、あるあるネタだと思いますよ。特に若い時からビュンビュン振りちぎってきた飛ばし屋の“魅せる”プロほど、その傾向があるかも…。例えば、ジャンボ尾崎プロも、20代でプロ野球から転身、彗星の如く現れて勝ちまくりましたが、30歳過ぎからドライバーのOB多発に苦しんで、“OB病”と揶揄され超絶スランプに陥りました。でも、それでも“もっとデカいゴルフを目指す”と、ボクの師匠の後藤修先生と共に、40代から大復活を遂げました。
スーパースターであるが故、ジャンボ尾崎プロも、“OBばかり”と叩かれ、“飛ぶんだから1Wじゃなく3Wで打て”と散々素人から好きなことを言われましたが、そんな小さな考えは本人には毛頭なかった。自分の“魅せる”ゴルフを理解していたからこそ、さらなるスケールアップを選びました。“参謀”として後藤修先生がいた点も大きかったと思います。
後藤先生はスイングのみならず、ギアにも口を出します。自身がレフティーなので靖国隆さんや久津間さんの工房でカスタムを頼んでいた経験もあり、ジャンボ尾崎プロがメタルウッドを導入したのも後藤先生の御眼鏡に叶ったことが大きかったんです。だって、スイングを管理する参謀がスイングを壊すクラブを勧めるはずはないですから。
そういった“参謀”が石川プロにいるか?という点、パーシモンや糸巻きボールなどの道具的な時代背景が違うため、例として重ねていいかは分かりません。でも、ジャンボ尾崎プロと同じように石川遼プロも、プロとしてのキャリアも10年以上経て、年齢も20代後半。そろそろ、体の変化や感覚の変化が来てもおかしくないと思います」
スーパースターであるが故、ジャンボ尾崎プロも、“OBばかり”と叩かれ、“飛ぶんだから1Wじゃなく3Wで打て”と散々素人から好きなことを言われましたが、そんな小さな考えは本人には毛頭なかった。自分の“魅せる”ゴルフを理解していたからこそ、さらなるスケールアップを選びました。“参謀”として後藤修先生がいた点も大きかったと思います。
後藤先生はスイングのみならず、ギアにも口を出します。自身がレフティーなので靖国隆さんや久津間さんの工房でカスタムを頼んでいた経験もあり、ジャンボ尾崎プロがメタルウッドを導入したのも後藤先生の御眼鏡に叶ったことが大きかったんです。だって、スイングを管理する参謀がスイングを壊すクラブを勧めるはずはないですから。
そういった“参謀”が石川プロにいるか?という点、パーシモンや糸巻きボールなどの道具的な時代背景が違うため、例として重ねていいかは分かりません。でも、ジャンボ尾崎プロと同じように石川遼プロも、プロとしてのキャリアも10年以上経て、年齢も20代後半。そろそろ、体の変化や感覚の変化が来てもおかしくないと思います」
平田 「セベ、タイガーは1Wを曲げても熱狂させる」
Toshi HIRATA(以下、平田) 「確かに。石川遼プロに“曲がるならドライバーを抜け”との声がありますが、それは彼のゴルフの本質から外れるし、的外れだと感じます。過去から、プロツアーでの“スーパースター”の本質を考えれば、曲がりなど気にせずドライバーを振り抜くのは当たり前。例えば、セベ・バレステロス。ドライバーは確かに頻繁に曲げて隣のホールによく入ります。でも、どんなピンチに陥っても、勇猛果敢にピンを刺してリカバリーする。観るものが熱狂する本質がそこにあり、タイガー・ウッズも同じ系譜です。
もちろん2人のドライバーが常に曲がったわけではない。でも、ドライバーを曲げて “誰もがダメだ”と思うピンチをまさかのチャンスに変えてきます。普通のプロでは出来ない芸当をやった上、成功するから観衆が熱狂する。石川遼プロが元々持っている魅力も同じだと思います。 “魅せるゴルフ”を宿命付けられた者にとって、小さくまとまるスケールダウンの選択肢はあり得ません。それは“普通の”プロが取るべき選択肢ですから」
筆者 「う〜ん、石川遼のポテンシャルを認めるのは分かりますが、セベやタイガーと比べるのはちょっと…。ツアー14勝と“日本で”一流なのはそりゃ認めますが…。それに、このまま放置していいんですかね?なんか堂々めぐりで肝心の“手元浮き”の根治治療ができてないですよね。アメリカ挑戦からここ6年ほどドライバーの悩みや“気づき”をず〜っと彼から聞かされている気がします。
もちろん2人のドライバーが常に曲がったわけではない。でも、ドライバーを曲げて “誰もがダメだ”と思うピンチをまさかのチャンスに変えてきます。普通のプロでは出来ない芸当をやった上、成功するから観衆が熱狂する。石川遼プロが元々持っている魅力も同じだと思います。 “魅せるゴルフ”を宿命付けられた者にとって、小さくまとまるスケールダウンの選択肢はあり得ません。それは“普通の”プロが取るべき選択肢ですから」
筆者 「う〜ん、石川遼のポテンシャルを認めるのは分かりますが、セベやタイガーと比べるのはちょっと…。ツアー14勝と“日本で”一流なのはそりゃ認めますが…。それに、このまま放置していいんですかね?なんか堂々めぐりで肝心の“手元浮き”の根治治療ができてないですよね。アメリカ挑戦からここ6年ほどドライバーの悩みや“気づき”をず〜っと彼から聞かされている気がします。
直近で、2012年の腰痛以降、インパクトでフェース開閉が大きくなったと明かしていますし、2009年のスイングが一番良かったとか度々語っていますが、要するにドライバーの根本問題が解消されないと、ファンも “また手応え?どうせ根本解決じゃないんでしょ”と、思うのも仕方ないのかなと。ボクも正直、開幕戦で変テコ素振りを見て“また!?”と、期待しつつも少しよぎったのは否定できないです」
筒 「まぁ、スイング修正の中身やその日の感覚を本人が都度詳細に語るタイプだけに、“いろいろ変えすぎだ”と周囲が思うのも無理はないですね…」
筆者 「そう。スイング改善の“なにか”を思いつく回数が多いし、サービス精神旺盛かつ言葉がとめどなくあふれるタイプだけに、なおさらそう見えるんですよ。でも、これだけ苦しむ姿を見ると、 “スイング修正の方向性が間違ってるのでは?”と思うファンも多いと思います。 “コーチを付けるべき”という巷の意見をもっともに感じることもあります…」
平田 「ここにいる全員が【石川遼プロのドライバーの本質改善】を望むのは同じでしょう?コーチを付けるとか、そういうのは些末なことですし、選手が決めることです。大事なことは、石川遼プロの【手元が浮かなくなる】ことだけ。未来志向で議論しましょう」
筆者 「簡単に言いますけど、平田さん、彼ほどの天才が血の滲むような努力とひらめきがあっても、まだ“手元浮き”の根本解決が出来てないんですよ?」
平田 「だからこそ、今回提言します。彼の手元浮きの根治治療法を」
筒 「まぁ、スイング修正の中身やその日の感覚を本人が都度詳細に語るタイプだけに、“いろいろ変えすぎだ”と周囲が思うのも無理はないですね…」
筆者 「そう。スイング改善の“なにか”を思いつく回数が多いし、サービス精神旺盛かつ言葉がとめどなくあふれるタイプだけに、なおさらそう見えるんですよ。でも、これだけ苦しむ姿を見ると、 “スイング修正の方向性が間違ってるのでは?”と思うファンも多いと思います。 “コーチを付けるべき”という巷の意見をもっともに感じることもあります…」
平田 「ここにいる全員が【石川遼プロのドライバーの本質改善】を望むのは同じでしょう?コーチを付けるとか、そういうのは些末なことですし、選手が決めることです。大事なことは、石川遼プロの【手元が浮かなくなる】ことだけ。未来志向で議論しましょう」
筆者 「簡単に言いますけど、平田さん、彼ほどの天才が血の滲むような努力とひらめきがあっても、まだ“手元浮き”の根本解決が出来てないんですよ?」
平田 「だからこそ、今回提言します。彼の手元浮きの根治治療法を」