スリクソン新『Z-STAR&XV』、タイト新『プロV1&V1x』プロト、1W試打データ【記者の目】
スリクソン新『Z-STAR&XV』、タイト新『プロV1&V1x』プロト、1W試打データ【記者の目】
配信日時:2018年11月29日 02時09分
スリクソンの新『Z-STAR』『同XV』が記者発表され、来年2月8日発売の新作がメディアに配布された。そして、既にツアー供給され額賀辰徳、チェ・ホソンなど続々と勝利を収めるタイトリスト『プロV1』『同V1x』プロトタイプを、ALBA.netはツアー会場で入手。早速、ドライバー試打を敢行することに。
テスターを依頼したのは、ヘッドスピード43〜44m/s前後の筒康博。平均を取ると48m/s前後の男子プロと、40m/s前後の女子プロの中間に収まるゾーンで、一般男性ゴルファーではアスリートスペックを選ぶヘッドスピード帯だ。
筒にはエースドライバー(イオンスポーツ『GIGA HS797アディショナル』、クロカゲXD50・S、44.75インチ)を使用してもらい、ナイスショットに近い3球をピックアップして弾道計測器『スカイトラック』の計測データを平均化した。
■スリクソン『Z-STAR』。圧倒的に新作が飛んだ!
(旧)251.13y (新)255.23y
計測コンプレッション(旧)66(新)66
「一番始めに打ち始めたので、体が温まっていないとはいえ、新旧の飛距離差は歴然としている印象です。ドライバーの打球音が少し、高く・大きくなって明らかに新作は弾きが増した!と打ってすぐに感じました。音を打感に結びつける人は、硬くなったと感じるかもしれませんが、その分体感レベルでもボール初速の違いを如実に感じられます。少し芯のある感じが増した感じですね。
ダンロップは“ミッド層を硬くして高初速化した”と言っていますが、狙い通りの性能が出ている印象で、いい当たりで比較してもボール初速が2m/s近く新作の方が出ますし、スピン量も少なくなってランも出そう。音の印象を省いて打感を比較すると、ソフトなことは間違いはありません。事実、ミッド層の変化はコンプレッションには出づらく、新旧ともに66.0という同じデータが出ましたから」(筒)
■スリクソン『Z-STAR XV』も新作が4yアップ!
(旧)259.97y (新)263.93y
計測コンプレッション(旧)88(新)79.5
「今回一番驚いたのは、新しい『XV』かもしれません。現行の『XV』もすごくドライバーで良いデータが出ていて、飛ぶことに疑いはなかったのですが、新作はさらにそれを上回ったデータが出ました。打っていて、すごくラクというか、コアの大きさを感じます。頑張ってコアを潰しに行かなくても、普通に打つだけでラクにデータが出るというか。
出球から打ち出しが明らかに高く出やすくて、弾道の最高到達点も高いんです。それでいて低スピン・高初速だから、当然、飛距離は出やすくなりますよね。オートマチックにそういう傾向になると、打ってすぐに気づいたので、出球の管理でストレスがなくて再現性が高くなるのかも。ボクはスピンが少なくパワーがないので、高く打ち出せるのが本当に有り難い。
コンプレッションは激変していて、かなり柔らかくなったデータが出ています。外側からの衝撃に対して表面は潰れやすいのに、初速は速いままで大きな球をラクに打てるイメージ。フィーリングとしては、前作より少し柔らかくなっているのに、初速が速いままなんです。打球音の高さと音量はほとんど変わりません。それなのに、距離が出るのは、ダンロップが言うようにミッドコアを拡大したからなんでしょうね」(筒)
⇒ボール初の【SeRM】で激スピン! 6代目スリクソン『Z-STAR』『同XV』来年2月8日発売。畑岡奈紗の感想に注目!
■タイトリスト『プロV1』プロトは、球持ち感が増した
(旧)252.2y (新)254.57y
計測コンプレッション(旧)72(新)67.5
「非常に表現の難しいのが、『プロV1』プロトタイプですね。コンプレッションが落ちているとおり、潰れやすい感じがあります。でも、現行の『プロV1』でも十分そのフィーリングはあったのに、さらにソフトでフェースに乗る感触が増したというか。一般ゴルファーには、潰れやすい方がつかまるようになる方が多いと思います。
そして、プロゴルファーや上級者にとっては、いろんな反応があると思います。ボクの場合は、潰れてフェースに乗る時間が長いので、それに反応して出球を右に無意識に出したくなる感じになりました。言い換えると、潰れてフェースに乗る時間が長いからこそ、一瞬の操作ができるため、上級者にはより操作性が上がっているとも言えます。
最近は、弾きのいいフェースのドライバーが増えているので、球持ちのいいボールが求められているのかもしれません。それに、“潰せるコアになった”という意味では、加齢でヘッドスピードが落ちてきた人でも、ツアーボールの最高峰を使える人が増えたということを表していると思います」(筒)
■タイトリスト『プロV1x』プロトは、この日MAXを記録!
(旧)258.83y (新)260.53y
計測コンプレッション(旧)84(新)79.5
「飛ぶ。今日MAXの273ヤードという飛距離が出ました。やはり、さすがアスリートの鉄板『プロV1x』の新作プロトタイプですね。前述の通り、ボクは打ち出し角が高くて、最高到達点の高いボールほど飛ぶタイプ。現行の『V1x』は打ち出し角も高いかわりにスピン量もしっかり入る印象でしたが、新作のプロトタイプはそこが少し抑えられている感じでいながら、打ち出し角もやや上がっていました。
コンプレッションを計測した通り、フィーリングも少しソフトになったと感じます。ここは、『Z-STAR XV』の新作も同様ですし、計測コンプレッションも同じ79.5。極めて両者の特性が近づいていると感じますね。ドライバーで打った際には、両者とも高打ち出しで飛距離が出ますし。好みの差が分かれる最大のポイントは、実はアプローチやアイアンの打球音だと思います」(筒)
Text/Mikiro Nagaoka
テスターを依頼したのは、ヘッドスピード43〜44m/s前後の筒康博。平均を取ると48m/s前後の男子プロと、40m/s前後の女子プロの中間に収まるゾーンで、一般男性ゴルファーではアスリートスペックを選ぶヘッドスピード帯だ。
筒にはエースドライバー(イオンスポーツ『GIGA HS797アディショナル』、クロカゲXD50・S、44.75インチ)を使用してもらい、ナイスショットに近い3球をピックアップして弾道計測器『スカイトラック』の計測データを平均化した。
■スリクソン『Z-STAR』。圧倒的に新作が飛んだ!
(旧)251.13y (新)255.23y
計測コンプレッション(旧)66(新)66
「一番始めに打ち始めたので、体が温まっていないとはいえ、新旧の飛距離差は歴然としている印象です。ドライバーの打球音が少し、高く・大きくなって明らかに新作は弾きが増した!と打ってすぐに感じました。音を打感に結びつける人は、硬くなったと感じるかもしれませんが、その分体感レベルでもボール初速の違いを如実に感じられます。少し芯のある感じが増した感じですね。
ダンロップは“ミッド層を硬くして高初速化した”と言っていますが、狙い通りの性能が出ている印象で、いい当たりで比較してもボール初速が2m/s近く新作の方が出ますし、スピン量も少なくなってランも出そう。音の印象を省いて打感を比較すると、ソフトなことは間違いはありません。事実、ミッド層の変化はコンプレッションには出づらく、新旧ともに66.0という同じデータが出ましたから」(筒)
■スリクソン『Z-STAR XV』も新作が4yアップ!
(旧)259.97y (新)263.93y
計測コンプレッション(旧)88(新)79.5
「今回一番驚いたのは、新しい『XV』かもしれません。現行の『XV』もすごくドライバーで良いデータが出ていて、飛ぶことに疑いはなかったのですが、新作はさらにそれを上回ったデータが出ました。打っていて、すごくラクというか、コアの大きさを感じます。頑張ってコアを潰しに行かなくても、普通に打つだけでラクにデータが出るというか。
出球から打ち出しが明らかに高く出やすくて、弾道の最高到達点も高いんです。それでいて低スピン・高初速だから、当然、飛距離は出やすくなりますよね。オートマチックにそういう傾向になると、打ってすぐに気づいたので、出球の管理でストレスがなくて再現性が高くなるのかも。ボクはスピンが少なくパワーがないので、高く打ち出せるのが本当に有り難い。
コンプレッションは激変していて、かなり柔らかくなったデータが出ています。外側からの衝撃に対して表面は潰れやすいのに、初速は速いままで大きな球をラクに打てるイメージ。フィーリングとしては、前作より少し柔らかくなっているのに、初速が速いままなんです。打球音の高さと音量はほとんど変わりません。それなのに、距離が出るのは、ダンロップが言うようにミッドコアを拡大したからなんでしょうね」(筒)
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■タイトリスト『プロV1』プロトは、球持ち感が増した
(旧)252.2y (新)254.57y
計測コンプレッション(旧)72(新)67.5
「非常に表現の難しいのが、『プロV1』プロトタイプですね。コンプレッションが落ちているとおり、潰れやすい感じがあります。でも、現行の『プロV1』でも十分そのフィーリングはあったのに、さらにソフトでフェースに乗る感触が増したというか。一般ゴルファーには、潰れやすい方がつかまるようになる方が多いと思います。
そして、プロゴルファーや上級者にとっては、いろんな反応があると思います。ボクの場合は、潰れてフェースに乗る時間が長いので、それに反応して出球を右に無意識に出したくなる感じになりました。言い換えると、潰れてフェースに乗る時間が長いからこそ、一瞬の操作ができるため、上級者にはより操作性が上がっているとも言えます。
最近は、弾きのいいフェースのドライバーが増えているので、球持ちのいいボールが求められているのかもしれません。それに、“潰せるコアになった”という意味では、加齢でヘッドスピードが落ちてきた人でも、ツアーボールの最高峰を使える人が増えたということを表していると思います」(筒)
■タイトリスト『プロV1x』プロトは、この日MAXを記録!
(旧)258.83y (新)260.53y
計測コンプレッション(旧)84(新)79.5
「飛ぶ。今日MAXの273ヤードという飛距離が出ました。やはり、さすがアスリートの鉄板『プロV1x』の新作プロトタイプですね。前述の通り、ボクは打ち出し角が高くて、最高到達点の高いボールほど飛ぶタイプ。現行の『V1x』は打ち出し角も高いかわりにスピン量もしっかり入る印象でしたが、新作のプロトタイプはそこが少し抑えられている感じでいながら、打ち出し角もやや上がっていました。
コンプレッションを計測した通り、フィーリングも少しソフトになったと感じます。ここは、『Z-STAR XV』の新作も同様ですし、計測コンプレッションも同じ79.5。極めて両者の特性が近づいていると感じますね。ドライバーで打った際には、両者とも高打ち出しで飛距離が出ますし。好みの差が分かれる最大のポイントは、実はアプローチやアイアンの打球音だと思います」(筒)
Text/Mikiro Nagaoka