【バケモノたちの使用ギア】ジャスティン・トーマス。2017年間王者はナチュラルジャンプアッパー
フェデックスカップ第二戦の「デル・テクノロジーズ選手権」で優勝、最終戦の「ツアー選手権」も2位で終え、ついにフェデックスカップポイント年間王者に輝いたジャスティン・トーマス。その強さの秘訣は何なのか? 米国トラックマンが公開するデータとともに、その強さをひも解いていこうと思う。
配信日時:2017年9月25日 07時37分
目次 / index
ジャスティン・トーマスの1Wは52.2m/sと上から44番目なのに、平均飛距離はなぜか309.7yで8位!
松山英樹の勝利をいつも邪魔するジャスティン・トーマス。伸ばし合いの展開に強く、調子に乗り出すとピンデッドばかりを狙う、超攻撃的なプレースタイルが特徴である。しかも、果敢な攻めが失敗になりづらいのも彼の特徴に思える。通常の選手がリスクが大きい場面でも、チャンスと感じればお構いなしに攻める、攻めダルマ。そこには裏付けとなるショット力への彼の自信を感じさせる。
ドライバーの平均ヘッドスピードは117mph前後。これは、日本でなじみのある数字に置き換えると52.5m/s前後。PGAツアーの平均では上から44番目に位置し、さして速いわけではない。ところが、ドライビングディスタンスは上から8番目、平均309.7ヤードを記録している。これは2つの理由が挙げられる。
まずは、前述したショット力への自信の裏付けとなる、ミート率の高さだろう。「スマッシュファクター」と呼ばれる高初速を出す確率がツアーでは8位タイ。この数字は飛ばし屋よりも、飛ばないタイプの方が高い位置にくるのが通例だが、トーマスには当てはまらない。フェアウェイキープ率は55.05%(162位)と低いものの、常に芯近くでヒットし、高初速を出し続けることをデータは示している。
ドライバーの平均ヘッドスピードは117mph前後。これは、日本でなじみのある数字に置き換えると52.5m/s前後。PGAツアーの平均では上から44番目に位置し、さして速いわけではない。ところが、ドライビングディスタンスは上から8番目、平均309.7ヤードを記録している。これは2つの理由が挙げられる。
まずは、前述したショット力への自信の裏付けとなる、ミート率の高さだろう。「スマッシュファクター」と呼ばれる高初速を出す確率がツアーでは8位タイ。この数字は飛ばし屋よりも、飛ばないタイプの方が高い位置にくるのが通例だが、トーマスには当てはまらない。フェアウェイキープ率は55.05%(162位)と低いものの、常に芯近くでヒットし、高初速を出し続けることをデータは示している。
そして2つめは少なめのスピン量。画像のトラックマンデータでは1804rpmとなっているが、PGAツアーの公表データでも平均2293rpmと、少ない方から数えて15番目となっている。加えて打ち出し角も12.49度(34位タイ)と高め。打ち出し角に関しては使用ロフトやシャフトなどの個人差があるとはいえ、高初速を常に出せて、スピン量が少なく打ち出しが高いため、さして速くないヘッドスピードを補ってあまりある結果を手にしている。
使用ドライバーはタイトリスト『917D2』の9.5度で、シャフトは三菱ケミカルの『ディアマナBF』の60TXを先詰めして使用している。このヘッドは、アスリートモデルのゼクシオだと感じるほど、芯が広くてやさしいモデル。ヘッド挙動が穏やかなため、めっぽう曲がりに強い。また、シャフトは青マナの系譜でクセがない『ディアマナBF』を短くして使用していることから、60g台でもトーマスのヘッドスピードに十分耐えるはず。ぶっ叩いてもスピン量が増えないのは、TXの先詰めも影響しているだろうか。
使用ドライバーはタイトリスト『917D2』の9.5度で、シャフトは三菱ケミカルの『ディアマナBF』の60TXを先詰めして使用している。このヘッドは、アスリートモデルのゼクシオだと感じるほど、芯が広くてやさしいモデル。ヘッド挙動が穏やかなため、めっぽう曲がりに強い。また、シャフトは青マナの系譜でクセがない『ディアマナBF』を短くして使用していることから、60g台でもトーマスのヘッドスピードに十分耐えるはず。ぶっ叩いてもスピン量が増えないのは、TXの先詰めも影響しているだろうか。