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秋の新作シャフトはクセのない振り心地で名器の予感‼ 同じモデルの5S・6Sでも性能がこんだけ違うの?

秋の新作シャフトはクセのない振り心地で名器の予感‼ 同じモデルの5S・6Sでも性能がこんだけ違うの?

ツアーでお披露目され、大きな注目を集めている「秋の新作シャフト」がいよいよ発売される。春モデルと併せて剛性分布を計測してみると、安定した挙動による〝クセのない振り心地〞という共通点が見られた。あらゆるゴルファーが安定したショットを得られる抜群の性能に仕上がっていたぞ!

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2024年8月26日 11時00分

藤田寛之愛用の『ディアマナBB』や石川遼愛用の『ツアーAD GC』ともに、シャフトの両端の剛性を高めている点が性能として共通している
藤田寛之愛用の『ディアマナBB』や石川遼愛用の『ツアーAD GC』ともに、シャフトの両端の剛性を高めている点が性能として共通している
桑木志帆愛用の『ディアマナBB』も阿部未悠愛用の『スピーダーNX バイオレット』も、シャフト全体のしなり量が小さく、落ち着いた挙動でタイミングが取りやすい
グリップ内と先端の剛性をアップすることで、ブレないシャフトの挙動を作り出している
通常はグリップを被せて隠れる手元側の剛性を高めに設計することで、手の感覚をヘッドに伝えやすくなる。「スイングしていて感じ取りにくい部分ですが、手元の剛性があることでフェース開閉や入射角をコントロールしやすくなり、クラブの操作性が高くなります」(筒)
グリップ内と先端の剛性には共通点があるものの、中間部の設計にはモデルによって個性がある。「シャフトのしなるポイントやしなり方にはモデルごとの個性があり、それがスイング時のフィーリングの違いになっています。タイミングが取りやすく、安定したボールが打てるという“結果”は共通しているので、気持ち良く振れるモデルを選ぶことが大切です」(筒)
ヘッドに近い先端部分の剛性を高めることで、安定したインパクトを作りやすく、当たり負けもしないのでエネルギー効率が良くなる。「人気の高MOIヘッドは、シャフト軸と重心の距離が長くなる分、しなりが大きくなりがちです。先端を硬くすることで入射角やインパクトロフトが安定し、より安定して飛ばせるようになります」(筒)
「今回はシャフトの剛性を50ミリごとに計測して、全体の設計をチェックしましたが、どのモデルも先端から手元にかけて緩やかに剛性が上がっていました。以前まであった先端と手元で大きな剛性差があったり、途中で極端に剛性が上下するモデルはなくなりました。落ち着いた挙動で、フェースもスクエアに戻しやすくなるシャフトを作る上で、設計にひとつの答えが出たように感じます」(筒)
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桑木志帆愛用の『ディアマナBB』も阿部未悠愛用の『スピーダーNX バイオレット』も、シャフト全体のしなり量が小さく、落ち着いた挙動でタイミングが取りやすい

ツアーでお披露目され、大きな注目を集めている「秋の新作シャフト」がいよいよ発売される。春モデルと併せて剛性分布を計測してみると、安定した挙動による〝クセのない振り心地〞という共通点が見られた。あらゆるゴルファーが安定したショットを得られる抜群の性能に仕上がっていたぞ!

新作シャフトの5点剛性は? 同じモデルでも5Sと6Sで性能が全然違うの?【写真】

シャフトの部分ごとの剛性を調べて分かったのは、どのモデルも手元と先端の剛性を高めていることだった。シャフト全体のしなり量を少なめに抑え、手の感覚を生かしてスイングできる設計だからこそ、振りやすいし、結果も出るのだ。

藤田寛之の「全米シニアオープン」2位など、今季の新作シャフトを手にして結果を残している選手は多い。それだけにどんな性能を持っているのか気になってくるが、計測を行ったギアコーチの筒康博は、これまでにないほど「設計上の共通点が多い」と話す。

「シャフトの新製品はラインナップの拡充という意味合いが強く、同じ年の製品であってもモデルごとに特性が全く異なることも少なくありません。しかし、今年の新作シャフトを計測すると、グリップで隠れる手元部分と先端部分、つまりシャフトの両端の剛性を高めている点が共通していました。この設計では、シャフト全体のしなり量が小さくなり、落ち着いた挙動でタイミングが取りやすく、安定したショットが打ちやすくなります」

先端剛性が高いことで人気の高MOI ヘッドとも相性が良いという。また、これにはクラフトマンの石塚昌広も相づちを打つ。

「高MOI ヘッドでもヘッドが暴れないので、多くのプロがチェンジし、即結果を残しています。どのモデルもクセのないしなりで非常に扱いやすいため、先々名器と呼ばれるシャフトになる予感があります」

今回秋の新作シャフトに春モデルを加えて、全5機種の特性を分析してみた。どのモデルも安定したショットという結果が出るだけに、気をつけて欲しいのはスペック選びだ。

例えば同じ“6S”のシャフトであっても、重量に約6グラムの差があることもある。使ってみたら思ったより重い…という事態にならないように注意したい。また、同じモデルでも5Sと6Sで性能が変わるケースもある。例えば、『スピーダーNXバイオレット』では、50Sは重量57.5gとなり、「50グラム台として重めだが、シャフトの加速感でスムーズに振り抜ける」(筒)モデルに仕上がっている。

一方、60Sは重量67gとなり、「シャフトのしなり戻りがマイルドになり、タイミングの合わせやすさが増す」(石塚)モデルに変化。60Sと50Sでは性能が多少変わってくるという。気になるモデルのスペックはしっかりチェックして選ぶのが賢明だろう。

■試打/解説 筒 康博
つつ・やすひろ/過去の名器から最新クラブまで豊富過ぎる知識を持つ通称“ギア て、日々アマチュアの悩みに応えている。

■試打/解説 石塚昌広
いしづか・まさひろ/インドアゴルフレンジKz亀戸店内にあるゴルフ工房「REAL SPEC GOLF」オーナー。鋭い感性とクラフト知識で最新ギアの性能を的確に分析する。

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 ●今年は様々なソール形状のウェッジが発売されて、話題となっている。アプローチに悩む人には関連記事【フェースを開いて激スピンで止める? ザックリを防いでミスなく寄せる? 最新ウェッジ30機種を完全解剖】がオススメ。これでアプローチの悩みも消えるかも。

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