現在メルセデス・ランキング1位! 竹田麗央は“左腕”をしなやかに使って回転スピードを上げる【女子プロのドラテク】
初勝利からの2週連続優勝を達成した竹田麗央の飛ぶフェードを、石井忍が解説する。
配信日時:2024年5月6日 23時05分
2024年も盛り上がりをみせる国内女子ツアー。彼女たちのスイングには効率よく飛ばす要素が詰まっている。今回取り上げるのは、初勝利からの2週連続優勝を達成した竹田麗央。飛ぶフェードを武器に快進撃を続ける21歳のスイングを、石井忍が解説する。
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ダウンスイングの以降の肩のタテ回転がいいですよね。ホアキン・ニーマンみたいです。肩をヨコに回すよりもフェースローテーションが少ないので、ボールが捻れなくなります。最近のドライバーはスピンがかからなくなって、女子プロでも竹田プロのように飛距離が出るフェードを打つ選手が増えました。
特徴的なのは切り返しで左腕をしなやかに、やわらかく使うところ。アメリカの飛ばし屋、ジェイク・ナップも腕をやわらかく使ってガツーンではなくシャーンと打つ。それでボールスピードが80m/sくらい出ますからね。
クラブを大きく上げていって、少し近くに下ろすとスピードが出せる。フィギュアスケートと一緒でずっと手を広げていたらスピードは上がらないですよね。近くに引き寄せてスイングの円弧を少し小さくして回転スピードを上げています。腕のしなやかさで飛距離を出し、肩のタテ回転で正確性を担保しているのです。
練習法として、サンドウェッジのヘッド側を持って、左手1本で素振りをすると、腕をやわらかくしなやかに使う感覚が身に付きます。ハーフスイングくらいでOK。クラブを普通に持って右手が付いたときも同じ感覚で振れば、回転スピードが上がりますよ。
■竹田麗央
たけだ・りお/2003年生まれ、熊本県出身。ツアーで3本の指に入る飛ばし屋。今季はツアー史上4人目となる初優勝から2週連続優勝を達成するなど、ここまで10試合の出場でトップ10に7度入り、メルセデス・ランキングではトップを走る。ヤマエグループHD所属。
■石井忍
いしい・しのぶ/1974年生まれ。千葉県出身。98年にプロ転向し、かつてはツアープレーヤーとしてレギュラーツアーで戦っていた。現在は『エースゴルフクラブ』を主宰し、プロゴルファーやアマチュアの指導を行うほか、軽快なトークで解説者としても人気を博す。
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●今年の「ヤマハレディースオープン葛城」でツアー通算10勝目を挙げた小祝さくら。安定したドライバーショットのポイントは、ダウンスイングで過度なタメを作らないところにある。関連記事【“タメ少”だから再現性が高い! 小祝さくらはライン出しイメージでポーンと打つ】をチェックしよう。
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