ゴルフだけじゃない! ビジネスでも使える『大事なときに集中力を高める』テクニック
大事なときに集中力を欠いたり、落ち着きを失うという人も多いはず。そんな人にオススメなのが、世のアスリートの多くが取り入れているメンタルメニュー。いつでもどこでもできるというのも大きな魅力だ。
配信日時:2024年1月5日 03時44分
今回は、集中力を高めるのと同時に普段の落ち着きを取り戻せるという、ゴルフには最適なメンタルトレーニングを紹介しましょう。
まず名刺大の紙(裏に何も印刷されていない名刺など、白い紙であれば可)に、1円玉ほどの大きさの円を描き、円の中をクレパスか色鉛筆で塗りつぶします。これで準備完了です。
次に腹式呼吸を行いながら、その円を注視します。呼吸は4秒間息を吸い込んだら8秒間吐くというリズムで。理想は6秒息を吸い12秒かけて息を吐くというリズムなのですが、少し長いのでまずは4秒_8秒でスタートしましょう。
これを3回繰り返して目を閉じます。そうすると額のあたりに今見た図形の残像が浮かび上がってきます。そして、その残像は、今見た色ではなく、その色の補色が浮かび上がってくるはず。次にその残像が消えるまで、色を注視していたときと同じリズムで腹式呼吸を続けます。
やることはこれだけ。もちろん積み重ねは必要ですが、回を重ねれば一瞬で気持ちが落ち着き、集中力も確実にアップします。
4秒_8秒なら3回繰り返しても36秒。残像が消えるのも30秒前後なので、1回のトレーニングに要する時間は1分ちょっと。円を描いた紙を財布にでも入れておけばいつでもどこでもできるので、日々の生活の中でメンタルを鍛えることができます。
ラウンドの際、紙をポケットにしのばせておき、順番を待つ間や、フェアウェイを歩きながらやっても大きな効果が得られますよ。
※補色とは、正反対に位置する関係の色で、組み合わせることで鮮やかさが強調される。代表的なのは赤と青緑、オレンジと青、黄緑と紫、赤紫と緑、水色と朱色など。ひとつの色を見つめると、残像として補色が浮かび上がるというのは医学的にも証明されている。
解説:児玉光雄
こだま・みつお●追手門学院大学特別顧問。過去25年にわたりツアープロのメンタルカウンセラーを務める。現在、6名のツアープロのメンタル面をバックアップしている。日本スポーツ心理学会会員
※『アルバトロス・ビュー』852号より抜粋
”こころ”で芯喰い