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    【第17回】永井花奈の“ザ・レッスン”ドライバーを曲げない技術#3「フィニッシュを改善しよう」

    永井花奈の曲げない技術も、今回で最終回。これまでボール位置とバックスイングを整えてきたが、第3回目はフィニッシュだ。ツアーで戦うプロたちに「今日は何に気をつけていましたか?」とラウンド後に質問すると、返ってくる答えはほとんどの選手が「振り抜くこと」だという。ボールを打ってしまえば後はどう振ったって同じじゃないか、と思う方も少なくないのでは。でもそれは大きな間違い。さて、フィニッシュまで振り抜くことの重要さを解説してもらおう。

    配信日時:2021年12月1日 03時00分

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    目次 / index
    • トップとフィニッシュが駅で、その間は通過点。スイング中、減速させることなく振り抜くことが大事。
    • 切り返したら、おしりの左ポケットを斜め上に引っ張られている感覚で左おしりを切り上げる。切り上げていないと、上体が突っ込んだり右サイドに体重が残ってミスになる。
    • 右サイドでは下りてくるまま、手元は左太モモ前で返る。インパクトまで右ヒジはたたんだまま下りてきて、フォローで右ヒジが伸びて手元が返る。
    • リリースが早いと体が伸び上がってフェースが返らない
    • インパクトでボールをヒットするまで、ボールが飛んでゆく方向にフェースを使う意識を持つ。しっかりボールを押すインパクトになる。
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    スイング中、手元に入っている力は同じ

    トップとフィニッシュが駅で、その間は通過点。スイング中、減速させることなく振り抜くことが大事。

    トップとフィニッシュが駅で、その間は通過点。スイング中、減速させることなく振り抜くことが大事。

    スイングは振り抜くことが重要です。それは何故か? しっかり振り抜いていないとインパクトで減速したり、手元に入っている力加減が変わってしまいスイング軌道が乱れてしまうからです。インパクトを合わせようとしてダウンスイングで減速したり、強い球で飛ばそうとインパクトでリキんでしまうとフィニッシュをしっかりつくることができません。トップとフィニッシュが駅でその間は通過点と考えて、しっかりとフィニッシュまで振り抜いていきましょう。フィニッシュの目安は、手元が左耳の高さにきたところ。その終点までしっかり振り抜いていれば、手元に入っている力加減を一定にして減速することなく振れるはずです。

    左おしりを斜め上に切り上げる

    切り返したら、おしりの左ポケットを斜め上に引っ張られている感覚で左おしりを切り上げる。切り上げていないと、上体が突っ込んだり右サイドに体重が残ってミスになる。
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    切り返したら、おしりの左ポケットを斜め上に引っ張られている感覚で左おしりを切り上げる。切り上げていないと、上体が突っ込んだり右サイドに体重が残ってミスになる。
    しっかりフィニッシュまで振り切るために大事なのは、トップからの切り返しのときの動き。おしりの左ポケットを斜め上に引っ張られている感覚で、左おしりを切り上げましょう。後ろに引っ張られている感覚で切り上げていると、左フトコロにスペースができて手元をしっかり振り抜いていけます。切り返しのときに横に移動しているだけだったり、右サイドに体重が残っていると、体が回転せず手元が詰まってスライスも引っかけも出ます。また、フトコロにスペースができていないと、左ヒジを抜いたフォローになり体が回転せずダフリなどのミスになります。

    手元は左太モモ前で体の回転で自然に返る

    右サイドでは下りてくるまま、手元は左太モモ前で返る。インパクトまで右ヒジはたたんだまま下りてきて、フォローで右ヒジが伸びて手元が返る。
    リリースが早いと体が伸び上がってフェースが返らない
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    右サイドでは下りてくるまま、手元は左太モモ前で返る。インパクトまで右ヒジはたたんだまま下りてきて、フォローで右ヒジが伸びて手元が返る。
    ボール位置の解説をしたときにお話ししましたが、ヘッドがスイングの最下点を過ぎてからインパクトを迎えることが大事です。最下点を過ぎたところでフェースが返りはじめて、ボールをつかまえます。つまり手元を返すことになるのですが、この返すタイミングを間違えると、ボールを曲げてしまうことになります。

    右サイドでは右ヒジをたたんだまま手首の角度もキープして、ヘッドで大きな円を描くように少し横に振るイメージで下ろしてください。そして手元が左太モモの前を通過するときに、たたんでいた右ヒジを伸ばす意識を持ちましょう。自然に手元が返ってボールをつかまえてくれます。
    インパクトでボールをヒットするまで、ボールが飛んでゆく方向にフェースを使う意識を持つ。しっかりボールを押すインパクトになる。

    インパクトでボールをヒットするまで、ボールが飛んでゆく方向にフェースを使う意識を持つ。しっかりボールを押すインパクトになる。

    手元を返すタイミングが早いと、しっかりボールを押すインパクトをつくれません。ボールは左右に散らばるし、力のない球で飛距離も大きくロスすることになります。しっかりボールを押すインパクトを迎えるには、ボールが飛んでゆく方向にフェースを使う意識を持ってください。フォローでは左ヒジを地面に向けて、右腕を伸ばしていきます。すると手元が体の回転に伴って自然に返り、ボールをつかまえてくれるでしょう。両ヒジは必ず体の前にあることが大事です。体の前から外れると、ヒジが抜けて体の回転を止めてしまうので注意してください。

    足踏み素振りドリルで体の動きをつかもう

    クラブを左に少し振り上げて右足を踏んでからバックスイング。トップをつくったら、左足を踏み込んで振り下ろす。最初は軽くカカトを上げるなど大きく踏み込んで、連続で素振りを行う。
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    クラブを左に少し振り上げて右足を踏んでからバックスイング。トップをつくったら、左足を踏み込んで振り下ろす。最初は軽くカカトを上げるなど大きく踏み込んで、連続で素振りを行う。
    その場で回転してクラブを振りましょう。体が回転することで自然に体重移動が行われて左右の股関節に上体を乗せることができます。体重移動を意識し過ぎると、体が大きく左右にブレてミスにつながります。と、これまで3回に分けて解説してきました。最後はその動きを体に染みこませるドリルを紹介します。

    手元を左腰の高さにまで振り上げてから右足を踏み込んでバックスイング。トップをつくったら今度は左足を踏み込んで振り下ろす。フィニッシュまで振り切ったら、振り戻して連続素振り。最初は踏み込む前にカカトを上げるなどして、大きな動作で踏み込んでください。踏み込んだときは足裏全体で地面に圧を変える意識を持つといいでしょう。練習場でボールを打つ前や朝イチのティショット前、ラウンド中に曲がり球が出始めたときに行うのも有効です。ぜひ試してください。
    永井花奈
    ながい・かな 1997年6月16日生まれ、東京都出身。2016年のプロテストにトップ合格。17年樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメントで初優勝。曲げないドライバーショットを武器に、フェアウェイから確実にピンを狙うセカンドショットでスコアをつくる。持ち球のフェード系のストレートボールは、スライスに悩むアマチュアが見本にしたい弾道。デンソー所属。

    取材協力・那須小川ゴルフクラブ 撮影・村上 航
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    人気女子プロの “ザ・レッスン”

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