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勝者に技アリ!
原英莉花は手のひらの圧を左右均等にして振り子ストローク【勝者に技アリ!】
原英莉花は手のひらの圧を左右均等にして振り子ストローク【勝者に技アリ!】
配信日時:2022年2月17日 09時00分
2019年リゾートトラストレディスの最終日。17番ホールで9メートルのバーディパットを決めた原英莉花。これで勝負を決めたかに思えたが、最終18番ホールのセカンドショットを曲げてバーディを逃すと、追ってきたペ・ソンウ(韓国)がバーディをとりプレーオフに突入。プレーオフ2ホール目だった。入れば優勝という緊張を強いられる2メートルのバーディパットを見事に沈め、原英莉花が初優勝の栄冠を手にした。
原英莉花が完全Vでメジャー2連勝
実はその直前まで、原はパッティングに悩んでいたという。劇的にストロークが向上した理由を本人に聞いた。
「パッティングの不調を見かねてジャンボさんがマレット型のパターを贈ってくれたんです。長さはそれまで使用していたピン型よりも1インチ長い34インチ。前傾角度が浅くなって目線が高くなり、視界が広がりました。33インチを使っていたときは、両ヒジが大きく張り出してしまい、ストローク軌道のブレにつながっていたと思います」
34インチになったことでの利点は他にもあった。手元の位置がハンドアップになり、よりパターを吊る感覚でスムーズな振り子ストロークができるようになったという。そして特に気をつけていることがあるという。
「両手のひらを合わせて構えたときの両腕の形を大事にしています。左右の手のひらで押し合う圧力を均等にして程よく五角形で構え、上体と両腕を一体化させてストロークをします。練習ではワキにシャフトを挟んで、両腕の五角形をしっかり体に覚え込ませています。ワキにシャフトを挟んでいると、手のひらにかけた圧を確認しやすくなります」
師匠であるジャンボ尾崎からの贈り物“マレット型パター”を投入したことで、原は自身の吊る感覚の振り子ストロークを見直すことができた。そして手にした初優勝の栄冠。ジャンボに「勝ちました」と報告に行くと、首を横に振る仕草を見せたという。それを見て「たまたまです……」といい直すと、今度は首を縦に振ってうなずいたという。師匠の愛ある檄が原を前進させた。その後、原は20年日本女子オープンで2勝目を挙げ、同年最終戦のJLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップで3勝目。そして21年大王製紙エリエールレディスオープンで4勝目と、着実にトッププロへの階段を上っている。(2019年週刊パーゴルフ取材)
原英莉花が完全Vでメジャー2連勝
実はその直前まで、原はパッティングに悩んでいたという。劇的にストロークが向上した理由を本人に聞いた。
「パッティングの不調を見かねてジャンボさんがマレット型のパターを贈ってくれたんです。長さはそれまで使用していたピン型よりも1インチ長い34インチ。前傾角度が浅くなって目線が高くなり、視界が広がりました。33インチを使っていたときは、両ヒジが大きく張り出してしまい、ストローク軌道のブレにつながっていたと思います」
34インチになったことでの利点は他にもあった。手元の位置がハンドアップになり、よりパターを吊る感覚でスムーズな振り子ストロークができるようになったという。そして特に気をつけていることがあるという。
「両手のひらを合わせて構えたときの両腕の形を大事にしています。左右の手のひらで押し合う圧力を均等にして程よく五角形で構え、上体と両腕を一体化させてストロークをします。練習ではワキにシャフトを挟んで、両腕の五角形をしっかり体に覚え込ませています。ワキにシャフトを挟んでいると、手のひらにかけた圧を確認しやすくなります」
師匠であるジャンボ尾崎からの贈り物“マレット型パター”を投入したことで、原は自身の吊る感覚の振り子ストロークを見直すことができた。そして手にした初優勝の栄冠。ジャンボに「勝ちました」と報告に行くと、首を横に振る仕草を見せたという。それを見て「たまたまです……」といい直すと、今度は首を縦に振ってうなずいたという。師匠の愛ある檄が原を前進させた。その後、原は20年日本女子オープンで2勝目を挙げ、同年最終戦のJLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップで3勝目。そして21年大王製紙エリエールレディスオープンで4勝目と、着実にトッププロへの階段を上っている。(2019年週刊パーゴルフ取材)
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