「入れたい」と「入る」は無関係 ではどうすればカップインの確率が上がる?【心理学者に聞いた】
結果を出すために必要な〝感情コントロールスキル〟。今回から、それを習得するための方法を考えていこう。1回目は、「プレッシャーの取り除き方」について。
配信日時:2024年3月27日 02時13分
ゴルフに限らず、その人にとっての最高のパフォーマンスを発揮するためには、結果に一喜一憂しない “感情コントロールスキル”を磨くことが大事です。では、どうすればそのスキルを身に付けることができるのか? 30年間にわたる研究で、一流選手ほど次の3つの点が優れていることが分かりました。それは、「プレッシャーがかかる場面でも平常心を保てる」「広い視野を常に持っている」「最悪の事象でもチャンスと捉えられる」の3つです。
今回は、「いかにしてプレッシャーを避けるか」について。
ゴルフにおけるプレッシャーというのは、目の前の状況に対するゴルファーの捉え方によって出現するもので、実際にプレッシャーという怪物が存在するわけではありません。つまり同じ状況でも、それをどう捉えるかでプレッシャーを感じる人もいれば、感じない人もいるということです。
問題は、どうすればプレッシャーを感じないようになるか。それは、結果を考えないことです。
例えば、同じ2mのパットでも、「入ればベストスコアが出る」と思いながら打つのと、結果を気にせず、いつも通り正しいストロークをしようと考えて打つのとでは、後者の方が断然、カップインの確率が上がります。
よくゴルフでは、“淡々と”という言葉が使われますが、これが大事。現に、「常にカップに入れてやる」という闘争心の強いゴルファーほどパターイップスになりやすいというデータもあります。
ショットでもパットでも、大事な場面でいつもミスをするという人は、まずは目の前のボールを、「打つことだけ」「コロがすことだけ」に集中しましょう。そしてそれを習慣づける。そうすれば、どんなときでもプレッシャーはかからなくなるのです。
解説:児玉光雄
こだま・みつお●追手門学院大学特別顧問。過去25年にわたりツアープロのメンタルカウンセラーを務める。現在、6名のツアープロのメンタル面をバックアップしている。日本スポーツ心理学会会員
※『アルバトロス・ビュー』874号より抜粋
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