森田理香子は6年前より飛んでる!? フィギュアスケートのように腕を引きつけて高速回転【女子プロのドラテク】
6年ぶりにツアー復帰を果たした森田理香子のスイングを、石井忍が解説する。
配信日時:2024年5月15日 23時03分
2024年も盛り上がりをみせる国内女子ツアー。彼女たちのスイングには効率よく飛ばす要素が詰まっている。開幕戦で話題を集めたのは、6年ぶりにツアー復帰を果たした13年の賞金女王・森田理香子だった。その初日には11番ホールで300ヤードを記録。ツアー撤退前と変わらない、いやむしろ飛距離を伸ばして帰ってきた34歳のスイングを、石井忍が解説する。
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肩幅くらいの狭いスタンスで立ち、回転系で打っていく典型的なタイプです。バックスイングではクラブをワイドに遠くに上げて、切り返したときには体の近くに下ろしていくことで回転スピードを上げています。
フィギュアスケートでジャンプするときには、手を体に引きつけて猛烈に回転していますよね。それと同じで腕を引きつけて、クラブを体の近くに下ろしたほうが速く回りやすい。腕を大きく広げたままではスピードを上げるのが難しいんです。
クラブヘッドの運動量が多いのも特徴。森田プロのように効率的にクラブを扱うには、両足を閉じて打つドリルがオススメです。短いアプローチと同じスタンスで飛距離を出すポイントは、フォローで左腕をたたんでヘッドの運動量を増やすこと。そのとき、遠くに上げて近くに下ろす意識を持つと、回転スピードが上がりますよ。
■森田理香子
もりた・りかこ/ 1990年生まれ、京都府出身。18年を最後にツアーから遠ざかっていたが、今季は6年ぶりにカムバック。その復帰戦、「ダイキンオーキッドレディス」では予選を通過し、平均飛距離255.6ヤードで全体2位に入った。
■石井忍
いしい・しのぶ/1974年生まれ。千葉県出身。98年にプロ転向し、かつてはツアープレーヤーとしてレギュラーツアーで戦っていた。現在は『エースゴルフクラブ』を主宰し、プロゴルファーやアマチュアの指導を行うほか、軽快なトークで解説者としても人気を博す。
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●3年前の2021年に、ツアーから撤退していた森田理香子にドライバーの取材を行ったところ、「現役時代はドライバーの平均飛距離が250ヤードだったけど、いまは260ヤードに伸びた」と語っている。関連記事の【なぜ森田理香子はツアー撤退前より飛距離が伸びたのか?】を読むと、回転重視のスイングに変えたきっかけが分かる。
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