23年ドラディス女王・神谷そらは“左肩”をアゴから離すダウンでぶ厚いインパクト!【女子プロのドラテク】
23年のドライビングディスタンス女王、神谷そらのぶっ飛びスイングを、石井忍が解説する。
配信日時:2024年5月1日 22時37分
2024年も盛り上がりをみせる国内女子ツアー。彼女たちのスイングには効率よく飛ばす要素が詰まっている。今回取り上げるのはルーキーシーズンの昨年、「日本女子プロゴルフ選手権」を含む2勝を挙げ、ただひとり平均260ヤード台に乗せてドライビングディスタンスのタイトルを獲得した神谷そら。この4月に21歳になったばかりの若き飛ばし屋のぶっ飛びスイングを、石井忍が解説する。
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神谷プロのスイングを見て驚異的なのはトップの深さです。胸とお腹をグーッと伸ばしていく感じで上げることで、手首をあまり使っていないのに、クラブヘッドが腰の高さまで下りてきています。これを僕がやったら骨折しますね(笑)。
さらにすごいのは体幹の強さ。普通はこれだけトップが大きいと、ダウンスイングでは反動であおり打ちになりがちなんですが、体勢がまったく崩れません。手足が長いのにスイング全体がルーズにならずに締まっている。体の強さを感じますね。
飛ばしのポイントはダウンスイングの左肩の動き。左肩がアゴからスッと離れて低い位置にあります。すると手元を低く下ろせて、ヒッティングポイントを遅らせることができるので、ヘッドスピードを上げやすくなるのです。反対にアゴと左肩をくっつけたまま下ろしてしまうと、早く手首の角度がほどけてアーリーリリースとなり飛びません。
胸を伸ばした大きなトップを真似るのは難しいと思いますが、切り返しで左肩をアゴから離す意識を持つと、ドライバーでぶ厚いインパクトになりますよ。
■神谷そら
かみや・そら/2003年生まれ。岐阜県出身。ルーキーとして迎えた昨年、「フジサンケイレディス」で初優勝を挙げると、国内メジャー「日本女子プロゴルフ選手権」で2勝目を達成。23年のドライビングディスタンス部門では、唯一平均260ヤードを超えてタイトルを獲得した。郵船ロジスティクス所属。
■石井忍
いしい・しのぶ/1974年生まれ。千葉県出身。98年にプロ転向し、かつてはツアープレーヤーとしてレギュラーツアーで戦っていた。現在は『エースゴルフクラブ』を主宰し、プロゴルファーやアマチュアの指導を行うほか、軽快なトークで解説者としても人気を博す。
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●今年の「ヤマハレディースオープン葛城」でツアー通算10勝目を挙げた小祝さくら。安定したドライバーショットのポイントは、ダウンスイングで過度なタメを作らないところにある。関連記事【“タメ少”だから再現性が高い! 小祝さくらはライン出しイメージでポーンと打つ】をチェックしよう。
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