今週ついに国内女子ツアーが開幕。昨季、キャリアハイとなるシーズン3勝を挙げた川崎春花。身長158センチ、体重51キロと細身の彼女がどうして250ヤードも飛ばせるのか? 臼井麗香のコーチを務める柳橋章徳氏に解説してもらった。
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川崎選手は、ボディアクションの特徴があまりないですね。正直、もっと飛ばせそうだなとも感じます。現状、踏む動きがあまりないので、もっといけるでしょと。それでも、250ヤード飛ばせているのは、クラブの使い方がとても上手いからだと思います。
特徴的なのは、インパクト付近でフェースを開いているように見えること。というのも、右手のヒラがインパクトまでずっと上を向いています。フックグリップであれば、これが自然な形ですが、川崎選手はスクエアグリップ。どちらかといえば、コリン・モリカワ(米国)選手のように掌屈の動きを入れる方が自然です。
それでも右手のヒラを上に向けるのは、フェースの開閉を抑えて、インパクト効率を上げたいからなんだろうなと。切り返し以降、右手のヒラを上に向け続けることで、フェース面はほとんど変わりません。あえてクラブのねじれを使わないようにして打点をコントロールしているのだと思います。
あらためて見ると、右ヒジを内側に入れて、右手のヒラがずっと上を向いていて、野球のバッティングとも似ていますね。
■川崎春花
かわさき・はるか/2003年生まれ、京都府出身。22年のルーキーシーズンにメジャー初優勝を含む2勝をマーク。昨シーズンはキャリアハイとなる年間3勝を挙げてメルセデス・ランキング9位と躍進した。村田製作所所属。
■柳橋章徳
やぎはし・あきのり/1985年生まれ、茨城県出身。強豪・中央学院大学ゴルフ部ではレギュラーとして活躍。PGAティーチングプロA級の資格を取得し、男女のトッププロを指導。現在は臼井麗香のコーチを務める。
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世界中のツアー通算113勝を挙げているジャンボ尾崎のスイングは、現代でも大いに参考になる。関連記事「ジャンボ尾崎は40年前から時代を先取り! 小さなメタルウッドで300Y飛ばす秘密とは?【ジャンボ軍団が解説】」で解説している。