左右のツマ先を開くが現代スイングのスタンダード 矢野東「アドレス作りの新常識」【動画リンク有】
今回はツマ先の開き方を矢野東が解説する。以前は左足は開いて、右足は真っすぐと言われていたが、実は左右のツマ先を同じぐらい開くのが良いと言う。 その理由をわかりやすく解説する。
配信日時:2023年5月1日 09時30分
ツマ先の向きでスコアアップ
次のポイントは、ツマ先です。
「つま先、何?」っていう人も多いと思うんですけど、ツマ先の開く向きというものが非常に大事。
これ実は、また十数年前なんですけど、一般的に言われてたのは、左は若干開き気味で、右は真っ直ぐにしろっていわれたと思うんですよ。あ〜って人が多いと思いますけど。
一昔前ってなぜか、テークバックで腰を回さずに胸を回して、ここで捻転差が生まれるみたいな、不思議な理屈があったんです。
そのために多くのアマチュアが、右足のツマ先を若干閉じて、テークバックで右腰を回さない。上半身は回して、捻転差を作ってタメを作るみたいな、そういう不思議な現象を一生懸命の練習しちゃったおかげで、腰痛になったりとかスエーだとか、そういうものが起こってしまったんです。
胸・腰・ヒザを同時に動かすためのツマ先の向き
ツマ先の向きというのは非常に大事。
今はしっかり胸・腰・ヒザを上手に同時に動かしてターンさせていきたんですね。
たとえばツマ先が内側向いてると、やってみればわかるんですけど、股関節辺りにブロックが入っちゃうんで、もうそれ以上テークバックいかないですよ。
そうすると何が起こるかっていうと、今度人は手を使い出すんですね。
下半身が止まった瞬間から、手が自由に動き始めるんで、これがまたいろんな大きなミスの原因になってしまう。
ツマ先を開いてもらってアドレスすると、多分驚くほど「あれ、なんだこの感覚」っていうぐらい右腰が邪魔しないんで、テークバックでスムーズに回る。
これがすごく大事。
特に左足をクローズにする人は少ないですけど、右足のツマ先を開くって意識してやってる人はなかなかいないので。
しっかり右を開いてあげることによって、今度は右の腰、骨盤が邪魔しなくなるんで、しっかり腰がターンしやすくなる。それにつられて、上半身もしっかりターンしやすい。
結果的に、手と体が上手に同調してテークバックできるっていう仕組みになります。
ツマ先の開き方は左右対称に
ちょっとスティックを、2本まっすぐ平行にしてみたんですが。
多分、ゴルフを始めたばかりの人とか、あまりツマ先の重要性がわからないという人たちは、基本的にはこう(真っすぐ平行に)構えてしまうんですね。
こう構えると、足全体、膝も内側に向いてて、これでテークバックしてくれっていわれると、回しづらい。骨盤にブロック入っちゃうんで。骨盤というか右の股関節に。
ここから、このぐらい。時計でいうと、これ(真っすぐ)が12時としたら、10時・2時に開く。
大事なポイントは、あんまり右と左の開き具合を変えてしまうとよくないということ。
大切なのは体が同調してしっかりターンするってことなので、基本的には対象がいいと思います。左右対称。
開くのに抵抗があるっていう人は、少しずつで構わないので。
ただの練習して頂けるとわかると思うんですけど、少しずつ両方のツマ先を開いていって練習し始めると、本当に体がスムーズに、びっくりするぐらいターンするのが実感できると思うので。
自分なりに一番いいポジションを探して、練習していただきたいなと思います。
詳細は動画をご覧ください。
■矢野東(やの・あずま)/プロフィール。1977年生まれ。10歳からゴルフを始め、日本大学在学時には素質が開花し、多くのタイトルを獲得した。 2000年にプロデビューし、2005年『アサヒ緑健よみうりメモリアル』で初優勝。ツアー通算3勝を誇る。