左にハザード、右にOB……真っすぐ打ちたいホールで守りたいのは「アイアンのように打つ」こと!【練習不要のテクニック】
両サイドをOBやハザードに挟まれたホールでは、曲がる球が命取り。真っすぐ打つための方法を聞いた。
配信日時:2024年5月19日 22時32分
ラウンドしているとたまに極端に幅の狭いホールに遭遇する。左にハザード、右にOBなど、どちらのミスも許されないティショットの場合、ストレートボールが打てたらどんなにいいか……と思うことがあるのではないか。「そんなときは、細く長い廊下をイメージして、アイアンのように打ってみてください」と話すのは、かつてショットの精度を武器に世界一にも輝いた宮里藍の、父でありコーチの優氏。アイアンで打つではなく、アイアンのようにってどういうこと?
「細く長い廊下のイメージを思い描くことで、自分の打ちたいラインが明確になり、同時に池や林といった視覚的に圧迫をかけてくるものを意識から排除できます。イメージできたら次は打ち方。ストレートボールでは球を極力ねじれさせたくないため、ドライバーでもグリップを大胆に短く握りましょう。なぜ短く握るか、それはドライバーとショートアイアンでは、ショートアイアンのほうがシャフトは短いぶん、アップライトなプレーンになるから。そして、アップライトなプレーンのほうがインパクトゾーンは直線的になるため、球が曲がりにくいのです」
なるほど、だからアイアンのように、というわけか。細く長い廊下を思い浮かべることも、真っすぐなラインをイメージしやすくしてくれている。
「それに、短く握るとシャフトが硬くなり、しなりが減ります。つまり、シャフトが暴れなくなる。飛距離という点では柔らかいシャフトのほうが飛びますが、シャフトが暴れるぶん、方向性は安定しなくなります」
飛距離も欲しいけど、それで球があらぬ方向に行ったら意味がない。そういう意味ではドライバーを短く握って打つのは理にかなっているわけだが、それでも真っすぐ打てないときはどうしたらいいのだろう。
「そんな人は“スイングの足し算”をしていきましょう。まずは、ヒザからヒザの小さな振り幅で球をコロがします。これはさすがに真っすぐ打てますよね。そしたら次は、腰から腰の振り幅で打ち、これも真っすぐ打てたら次は肩から肩、最後にフルスイングと“スイングを足し算”していきます。4球1セットで行うこの練習は、失敗したら一番小さな振りからやり直すことが重要です。小さい振りから順々に芯に当てる感覚をつかんでいくと、フルショットでも球を真っすぐ打てるようになります」
狭くて左右どちらにもミスできない、というプレッシャーがかかると余計に上手くは打てないもの。日頃から真っすぐ打つ練習をしておけば、針の穴を通すような理想のストレートボールが手に入れられるだろう。
◾️宮里 優
29歳でゴルフをはじめ、独学でゴルフ理論を構築。36歳の時に男子プロトーナメントの大京オープンにアマチュアとして出場。その後、ティーチングプロの道を歩む。子供たちと一緒に楽しみたいとやらせたゴルフだが、結果的に聖志・優作・藍の3人共プロゴルファーの道を選んだ。
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●チェックポイントをいくつも意識していると、動きがぎこちなくなってしまうことも……。それよりも、「○○○のように振ってみて」と言われた方が、イメージが広がって良いフォームになることがあるのでは? 関連記事【豆腐、アイス、弓矢にメンコ……アナタに合うのはどれ〜】がオススメ!