バンカー越えのアプローチが苦手な人は試して! フォローの『フェース向き』を変えるだけで球の高さは自由自在
球を上げてバンカーを超えたい、低く出してピンに寄せたいなど、アプローチの高低の打ち分けが簡単にできる方法を紹介。
配信日時:2024年4月16日 22時32分
バンカー越えや砲台グリーンなど、アプローチで球を高く上げなくてはいけない状況に陥ることがある。そのまた逆もしかりで、シチュエーションに応じて高低の打ち分けができれば、スコアを崩さずに済む。球を高く上げたい場合は「ボール位置は左足寄り」にして「クラブフェースを開く」「オープンスタンス」などなど、注意すべきポイントが多々あるが、それを全て覚えて忠実に……となるとなかなかハードルが高い。難しく考えず、フォローの『フェース向き』だけ変えれば、高さの打ち分けはできるというのが宮里優氏。かつて世界一にも輝いた宮里藍の父でありコーチの金言を聞こう。
「球の高さを変えるとき、アドレスやボール位置、スイングと、アマチュアはいろんなところを変えようとします。しかし、スイングは至ってシンプルなもの。基本を応用すれば、高さの打ち分けは容易です。30ヤードのアプローチを例に説明しましょう。基本となるのは、腰から腰のスイングです。トップではシャフトが飛球線と平行になり、クラブのトゥは上を向きます。ボディターンを使いながら下ろしていき、フォローではクラブのトゥが徐々に上を向くように手首を返す。そして、フィニッシュではトゥが上を向き、ヘソは目標方向に向けます。最後に、両腕が伸びて左足体重になっていればOKです。この打ち方を基本、つまり中弾道とした場合、フォローでのフェース向きを変えれば、球の高さは変えられます」
たったそれだけ? とにわかには信じがたいが、意識するポイントが一つだけで済むのはとてもありがたい。
「基本の打ち方ではフィニッシュでクラブのトゥは上を向きます。このときフェースは背面を向いています。それに対し、高い球を打つときは手首の返しを抑えながら、フェース面が上を向くようにフィニッシュを取る。逆に低い球を打つときは、右手のヒラを下に向けてフェースが地面を向くようにします。これだけで、高・中・低の打ち分けが簡単にできてしまうわけです。ただし、弾道が変われば球の飛距離も変わります。高い球の場合は距離が出なくなるぶん、振り幅を広げるなど工夫することも重要です」
打つときの注意点が多いと、それだけ考えることが増えてミスにもつながる。その点、フォローの『フェース向き』だけ注意すればいいなら、目の前の一打に全集中できそうだ。
◾️宮里 優
29歳でゴルフをはじめ、独学でゴルフ理論を構築。36歳の時に男子プロトーナメントの大京オープンにアマチュアとして出場。その後、ティーチングプロの道を歩む。子供たちと一緒に楽しみたいとやらせたゴルフだが、結果的に聖志・優作・藍の3人共プロゴルファーの道を選んだ。
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