そんな後藤氏が開いた『後藤塾』では、数多くのプロ・研修生を指導。独自の切り口で“後藤理論”を展開しながら、常に世界のプロにも注目し続け、「生涯現役コーチ」を貫いた。
今ではプロの間で当たり前になっているバット素振りやピッチングをゴルフ界に取り入れたのが後藤理論だ。また『冬越え』と称し、様々な練習方法・グッズで肉体改造を行い次々と賞金王を生み出し、海外メジャーに選手を送り出した。一方で、復活までの経過をリアルタイムで発信しながらコーチングするスタイルは、後藤氏以外に誰も成功していない。
後藤氏はギアにも精通していた。現在では定番の「アプローチウェッジ」の基である「P/S(ピッチングサンド)」は、ジャンボ尾崎復活作戦の最中に開発。また、爆発的ヒットになったメタルドライバーの使用を「スピンが少なくなる」を理由に勧めたのも後藤氏だった。
そんな後藤氏に1991〜2018年まで師事し、2年間の生活もともにしたプロコーチ・クラブフィッターの筒康博に話を聞いた。
「スイング理論とギアに深く精通した後藤先生のコーチングに憧れて、僕は無理やり入門させてもらいました。後藤先生は当時、91年マスターズ活躍後の中嶋選手とプロ初優勝前の鈴木亨選手をはじめとした、200名ほどのプロ及び研修生を束ねながら後藤塾の主宰としてゴルフメディアに数多く登場していました。
『後藤理論』は、ジャンボ尾崎選手の活躍があまりにも大きく、中身に対するメディアの誤解が多かったのが残念です。当時大流行した『オープンスタンス&ドロー』打法は、数多くある後藤理論の中の『スイング矯正マニュアル』の1つに過ぎなかった事実や、出版やビデオ制作するも、世界戦を制するための高度なスイング技術を編集者やライターが理解せずに間違った部分が多いまま世に出てしまいました。ここでは語りきれないほど数多くの新発見、新説が『後藤理論』、『大型スクエア打法』には存在します。流行りのスイング論や技術論の多くは、後藤先生がメディア展開したコンテンツにルーツがあります。若いゴルファーの方は知らないと思いますが、記録には残っています。
僕の生徒としての役目は、最近になって登場したデジタルなスイング解析機による『後藤理論』の裏付けと、現代ギア情報の入手。そして後藤先生が日々作り出す新戦術の共有でした。この中には、日本人選手が世界で勝つための戦術や作戦アイデアも日々生まれていました。アナログ時代にスピン量やインパクトゾーンでのヘッド挙動、選手の出力を最大化するトレーニングやスイング技術は、今考えても「100年は早い」といえるほどの先進的な考え方でした。
今ではプロの間で当たり前になっているバット素振りやピッチングをゴルフ界に取り入れたのが後藤理論だ。また『冬越え』と称し、様々な練習方法・グッズで肉体改造を行い次々と賞金王を生み出し、海外メジャーに選手を送り出した。一方で、復活までの経過をリアルタイムで発信しながらコーチングするスタイルは、後藤氏以外に誰も成功していない。
後藤氏はギアにも精通していた。現在では定番の「アプローチウェッジ」の基である「P/S(ピッチングサンド)」は、ジャンボ尾崎復活作戦の最中に開発。また、爆発的ヒットになったメタルドライバーの使用を「スピンが少なくなる」を理由に勧めたのも後藤氏だった。
そんな後藤氏に1991〜2018年まで師事し、2年間の生活もともにしたプロコーチ・クラブフィッターの筒康博に話を聞いた。
「スイング理論とギアに深く精通した後藤先生のコーチングに憧れて、僕は無理やり入門させてもらいました。後藤先生は当時、91年マスターズ活躍後の中嶋選手とプロ初優勝前の鈴木亨選手をはじめとした、200名ほどのプロ及び研修生を束ねながら後藤塾の主宰としてゴルフメディアに数多く登場していました。
『後藤理論』は、ジャンボ尾崎選手の活躍があまりにも大きく、中身に対するメディアの誤解が多かったのが残念です。当時大流行した『オープンスタンス&ドロー』打法は、数多くある後藤理論の中の『スイング矯正マニュアル』の1つに過ぎなかった事実や、出版やビデオ制作するも、世界戦を制するための高度なスイング技術を編集者やライターが理解せずに間違った部分が多いまま世に出てしまいました。ここでは語りきれないほど数多くの新発見、新説が『後藤理論』、『大型スクエア打法』には存在します。流行りのスイング論や技術論の多くは、後藤先生がメディア展開したコンテンツにルーツがあります。若いゴルファーの方は知らないと思いますが、記録には残っています。
僕の生徒としての役目は、最近になって登場したデジタルなスイング解析機による『後藤理論』の裏付けと、現代ギア情報の入手。そして後藤先生が日々作り出す新戦術の共有でした。この中には、日本人選手が世界で勝つための戦術や作戦アイデアも日々生まれていました。アナログ時代にスピン量やインパクトゾーンでのヘッド挙動、選手の出力を最大化するトレーニングやスイング技術は、今考えても「100年は早い」といえるほどの先進的な考え方でした。