＜ゴルフパートナー PRO-AM トーナメント　3日目◇22日◇取手国際ゴルフ倶楽部 東コース（茨城県）◇6804ヤード・パー70＞

金谷拓実、片岡尚之に続き、男子ゴルフ界にまた新星が現れた。5月7日にプロ転向したばかりの22歳の大西魁斗は、主催者推薦で出場している今大会がプロデビュー戦。ムービングデーに1イーグル・6バーディを奪ってボギーなしの「62」をマークし、首位と4打差の4位タイと一気に優勝戦線に浮上してきた。

ダイナミックな大西魁斗のアイアンショット【写真】

この大西は、アメリカでゴルフの腕を磨いた変わった経歴の持ち主。あまり国内の試合に出場歴がない選手とあって、ラウンド後は記者たちの質問攻めにあった。簡単に経歴を聞くと、「千葉で生まれて、そのあと名古屋に住んで、9歳のときに英語とゴルフのために母と2人でアメリカに行って、13歳でフロリダのIMGアカデミーに入って、去年、南カリフォルニア大学を卒業しました」と変わっているどころではないかもしれない。

IMGアカデミーといえば、テニスの錦織圭やマリア・シャラポア（ロシア）を輩出した世界中から有望な選手が集まる中高一貫校。ゴルフでは芝から打てる400ヤードの芝を完備し、施設内には18ホールのコースもある。宮里美香や今平周吾、塚田陽亮もここで英語やゴルフの腕を磨いた。大西は同じIMGアカデミー出身のプロテニス選手の西岡良仁とは交流があり、在校時には「西岡くんと錦織さんが練習しているのを見たことがあります」と話す。

大学時代は、すでに米国男子ツアーで優勝しているコリン・モリカワやマシュー・ウルフ（ともに米国）と競い合ってきた。「コーリン（コリン・モリカワ）とかも大学の試合で戦っていて、その数カ月後にプロデビューして、また数カ月後に勝っちゃっている。マシュー・ウルフもそうだし、周りの子が勝てているんだと思うと、自分も自信になりますし、そこまで遠くないんだという感じはします」。彼らとは会えば普通に話す仲だ。