「ゴルフのベストシーズンが秋だというのがあって、9月、10月を『オープンマンス』にしましょうということで、シニアも女子も日本オープンもそこでやっていると思うんですが、(中継局の)NHKの(放送)枠の問題もあるし、日本の国内の(ほかの試合との)スケジュール(調整)の問題もある。ドリームステージをいつ始めるかとか、優勝者に(日本オープンの)出場権が与えられる地区オープンとの兼ね合いもある。日程を変えるとなると、越えなければならない多くのハードルがあります」
テレビ中継、年間スケジュールとの兼ね合いなど、さまざまな事情が絡んで今の日程に落ち着いたわけだ。しかし桜前線は北上し、紅葉は南下する縦に長い日本列島だからこそ、大会を10月に固定している弊害が生まれている。今の時期に行うならば日照時間を考慮すると、大会の開催場所の北限が関東までになってしまうのだ。
「日照時間や気候の問題で、やはり北のほうは難しいです。1990年の小樽ではストーブ炊きながらやっていましたし、99年は嵐の中での試合となってしまいましたから」と、山中専務理事。確かに99年の小樽は、今でも語り草となるほど、過酷なコンディションだった。最終日は強風と豪雨の中、尾崎直道が優勝を飾ったが、スコアはトータル10オーバーという過去最多ストローク。最終日はアンダーパーがひとりも出ないという、壮絶な戦いとなった。秋というよりも初冬に近い10月の北海道でこのコンディションは無理があった。その後の22年間はすべて関東より南でのコースが選定されており、北海道だけでなく東北、北陸地方での開催もない。来年以降の3年間は兵庫、大阪、埼玉の順で開催が決定済みだ。
3オープンの日程そのものが1週おきに行われることも、現場のスタッフたちにとっては大きな負担となっている。今年の場合は日本シニアオープンがシャトレーゼ・ヴィンテージGC(山梨県)で9月16日に開幕すると、1週あいて9月30日から日本女子オープンが烏山城CC(栃木県)で開幕。さらに1週空いて日本オープンが10月14日に開幕し、17日に終了というスケジュールは、全米オープン主催のUSGAや、全英オープン主催のR&Aとはケタ違いに少ないスタッフのJGAではキャパオーバーに近いはずだ。
そうした状況もあり、日程をずらすという声もないではない。「ナショナルオープンですから北海道だけでなく東北や北陸も回りたいですよね。全米オープンがカリフォルニアでも、ニューヨークでも、イリノイでも、ミネソタでもやるように。ですから日程を固定せず、もっとフレキシブルにしたほうがいい、という意見が出始めているのも事実です」(山中専務理事)
とはいうものの、現実には多くのハードルがあり、今後のスケジュールもいまの流れで決まりつつある。「すでに2024年までの日程も決まり、ゴルフ場とも契約が済んでいます。28年ごろまでの調整もすでに進んで内定も出始めていますから、実際には難しい」と、山中専務理事は苦しい胸の内を明かした。
テレビ中継、年間スケジュールとの兼ね合いなど、さまざまな事情が絡んで今の日程に落ち着いたわけだ。しかし桜前線は北上し、紅葉は南下する縦に長い日本列島だからこそ、大会を10月に固定している弊害が生まれている。今の時期に行うならば日照時間を考慮すると、大会の開催場所の北限が関東までになってしまうのだ。
「日照時間や気候の問題で、やはり北のほうは難しいです。1990年の小樽ではストーブ炊きながらやっていましたし、99年は嵐の中での試合となってしまいましたから」と、山中専務理事。確かに99年の小樽は、今でも語り草となるほど、過酷なコンディションだった。最終日は強風と豪雨の中、尾崎直道が優勝を飾ったが、スコアはトータル10オーバーという過去最多ストローク。最終日はアンダーパーがひとりも出ないという、壮絶な戦いとなった。秋というよりも初冬に近い10月の北海道でこのコンディションは無理があった。その後の22年間はすべて関東より南でのコースが選定されており、北海道だけでなく東北、北陸地方での開催もない。来年以降の3年間は兵庫、大阪、埼玉の順で開催が決定済みだ。
3オープンの日程そのものが1週おきに行われることも、現場のスタッフたちにとっては大きな負担となっている。今年の場合は日本シニアオープンがシャトレーゼ・ヴィンテージGC(山梨県)で9月16日に開幕すると、1週あいて9月30日から日本女子オープンが烏山城CC(栃木県)で開幕。さらに1週空いて日本オープンが10月14日に開幕し、17日に終了というスケジュールは、全米オープン主催のUSGAや、全英オープン主催のR&Aとはケタ違いに少ないスタッフのJGAではキャパオーバーに近いはずだ。
そうした状況もあり、日程をずらすという声もないではない。「ナショナルオープンですから北海道だけでなく東北や北陸も回りたいですよね。全米オープンがカリフォルニアでも、ニューヨークでも、イリノイでも、ミネソタでもやるように。ですから日程を固定せず、もっとフレキシブルにしたほうがいい、という意見が出始めているのも事実です」(山中専務理事)
とはいうものの、現実には多くのハードルがあり、今後のスケジュールもいまの流れで決まりつつある。「すでに2024年までの日程も決まり、ゴルフ場とも契約が済んでいます。28年ごろまでの調整もすでに進んで内定も出始めていますから、実際には難しい」と、山中専務理事は苦しい胸の内を明かした。