海外のゴルフ場は日本にはない“環境”の違いがある。「ざっくりいうと海外の試合は粘っこく強い芝が多い。その芝質で短く刈り込まれたエリアが多いのですが、ボールだけをクリーンに取らないとチャックりというかボールが飛ばない。日本にはない芝種なので、経験しないと対処できません」。難しいライからでもボールを上げてスピンを入れたり、転がして距離感を合わせるなど、グリーン回りのバリエーションが求められる。

日本にはない環境でも、海外に出ることで経験を積めば対処法も分かってくる。今回のサウジアラビアは海沿いのコースで海風が強い。強い時は風速20m/sを超す暴風もあった。「昨年の全英の経験が生きました」と、強風の中でもボールが流されるイメージを膨らませて対応できた。

「やっぱり海外でやらないとうまくならないと思うんです。今回のサウジアラビアはワールドランキング300位以内という出場資格がありました。日本人選手にもっと出て欲しいですよね」。世界を肌で感じることで世界に出る必要性を感じる選手は多い。木下もまたその一人である。世界の舞台で活躍するためには1試合でも多く海外の試合に出場することが近道と話した。