曲がらない理由についても「振り切ること」と青木氏は繰り返す。「例えば白紙に定規なしで真っすぐ線を引くとしたら、パーンと速く引いた方が曲がらないですよね。ゆっくり書くと線は歪みます。だからシブコも泰果もうちの選手はパーンと振る。インパクトで合わせる時間を与えるから突拍子もない球が出るんです」と話す。そして「言うことは簡単なんですけどね」と笑う。
もちろん、スイングが固まってないアマチュアがただ振り切るだけでは曲がる。「ウェッジを使って、ビジネスゾーンをしっかり練習しているから、インパクト付近の動作にズレがない」のが前提となる。
では、蝉川はいつから飛ぶようになったのだろう? 「中3になって筋トレに力を入れるようになってからですね。中学に入ったときはまだ全然飛ばなかったです。最初は“原付”だったエンジンをトレーニングでデカくしていった。単純に馬力です(笑)」。当初の目的だったシャフトクロスは「別に困ってないから」と青木氏は直さなかったが、“振り切る”教えを継続し、トレーニングが身を結んだことで飛距離を手にした。
そこまで蝉川と青木氏が飛距離にこだわったのは「アメリカで戦いたい」という目的があったからだ。「結局、飛距離なんですよ。340ヤード飛ぶ人と300ヤード飛ぶ人ではセカンドショットで40ヤードの差がある。ということは、アイアンの飛距離も違うからセカンドで持つ番手は7番手くらいかわる。一方はピッチングウェッジで打てるところを、7番手だと3番アイアンになる。ピッチングと3番アイアンを4日間打ち続けたら差は出ますよね。3番アイアンでピンを狙えっていったところで、いくらなんでも絶対に広いほうに打ちますから」。
蝉川が日本オープンでみせたゴルフもまさにこれだった。プロたちが手を焼いた硬いグリーンと難しいピン位置も、330ヤード先のフェアウェイまで飛ばせばウェッジで止められる。4日間でアンダーパーが5人しかいなかったタフなセッティンのなか、ただひとり違うコースをプレーしているかのように2桁アンダーを叩き出し、95年ぶりのアマチュア優勝につなげた。
また、飛距離だけでなく、ロングアイアンでグリーンに止められる球の高さにもこだわってきた。青木氏のなかにはローリー・マキロイ(北アイルランド)が256ヤードのパー3で、4番アイアンの高い球でピンの奥にキャリーさせてビタッと止めたショットが脳裏に焼き付いている。
もちろん、スイングが固まってないアマチュアがただ振り切るだけでは曲がる。「ウェッジを使って、ビジネスゾーンをしっかり練習しているから、インパクト付近の動作にズレがない」のが前提となる。
では、蝉川はいつから飛ぶようになったのだろう? 「中3になって筋トレに力を入れるようになってからですね。中学に入ったときはまだ全然飛ばなかったです。最初は“原付”だったエンジンをトレーニングでデカくしていった。単純に馬力です(笑)」。当初の目的だったシャフトクロスは「別に困ってないから」と青木氏は直さなかったが、“振り切る”教えを継続し、トレーニングが身を結んだことで飛距離を手にした。
そこまで蝉川と青木氏が飛距離にこだわったのは「アメリカで戦いたい」という目的があったからだ。「結局、飛距離なんですよ。340ヤード飛ぶ人と300ヤード飛ぶ人ではセカンドショットで40ヤードの差がある。ということは、アイアンの飛距離も違うからセカンドで持つ番手は7番手くらいかわる。一方はピッチングウェッジで打てるところを、7番手だと3番アイアンになる。ピッチングと3番アイアンを4日間打ち続けたら差は出ますよね。3番アイアンでピンを狙えっていったところで、いくらなんでも絶対に広いほうに打ちますから」。
蝉川が日本オープンでみせたゴルフもまさにこれだった。プロたちが手を焼いた硬いグリーンと難しいピン位置も、330ヤード先のフェアウェイまで飛ばせばウェッジで止められる。4日間でアンダーパーが5人しかいなかったタフなセッティンのなか、ただひとり違うコースをプレーしているかのように2桁アンダーを叩き出し、95年ぶりのアマチュア優勝につなげた。
また、飛距離だけでなく、ロングアイアンでグリーンに止められる球の高さにもこだわってきた。青木氏のなかにはローリー・マキロイ(北アイルランド)が256ヤードのパー3で、4番アイアンの高い球でピンの奥にキャリーさせてビタッと止めたショットが脳裏に焼き付いている。