テニスの大坂なおみが優勝した。全米オープンに続くグランドスラム連覇。手に汗にぎる戦いぶりに世界中が釘づけになった。その後のスピーチも含め、大坂の中には愛されるプロアスリートのエキスがギュッと詰まっていた。あれを見て学んだことを、他のプロアスリートが自然にできるようになれば、その世界は大きく伸びる可能性を持つだろう。
“世界1位”の先輩も大阪を祝福【写真】
大坂VSぺトラ・クビトバの決勝戦は、最初から最後まで目が離せないものだった。グランドスラム連覇がかかり、勢いを持つ大坂に対し、クビトバは完全復活をかけていた。ウィンブルドン2勝の経験を持ちながら、約2年前に自宅で強盗に襲われて利き手を負傷。選手生命が危ぶまれたこともあるクビトバは、再びグランドスラムに勝つために粘り強い戦いを続けた。大阪は、1度、マッチポイントまで持ち込みながら、踏ん張られても粘り返し、最後には大一番を制した。そのプレーぶりはもちろんだが、スピーチ、インタビューも最高だった。
まず、人前で話すのが苦手だと前置きし、次に敗れたクビトバとそのチームの準優勝を祝福。戦ってみたいと思っていた選手だと最大限の賛辞を贈る。苦しい経験を乗り越えたクビトバに勝ったことへの複雑な気持ちを打ち明け、対戦できたことの光栄を口にして喝采を浴びた。
観客に対する感謝でも、大きな拍手がわいた。酷暑のメルボルンで長い試合を見続けてくれたこととサポートへの最大限の謝辞。さらにトーナメントディレクター、ボールキッズ、アンパイヤというスタッフに対するお礼と続き、その後で自分のスタッフへの気持ちを表し、最後は大会(決勝戦)に出られて光栄です,といって締めくくった。
上っ面の言葉ではなく、心の底から気持ちを表していることが伝わってくるのは人柄としかいいようがない。順番も完璧だ。対戦相手、ファン、大会スタッフ、自分の仲間たち。以前、このコラムでゴルフトーナメントの優勝スピーチで、ファンより先にスポンサーが出てきてしまうことに苦言を呈したことがある。大会関係者がメモを渡している場合も多く、その有様だと(大会関係者が渡しているからスポンサーが先ということもあるかもしれないが)…。ゴルフに限らず、プロアスリートにとって、大坂のスピーチは最高のお手本だ。
“世界1位”の先輩も大阪を祝福【写真】
大坂VSぺトラ・クビトバの決勝戦は、最初から最後まで目が離せないものだった。グランドスラム連覇がかかり、勢いを持つ大坂に対し、クビトバは完全復活をかけていた。ウィンブルドン2勝の経験を持ちながら、約2年前に自宅で強盗に襲われて利き手を負傷。選手生命が危ぶまれたこともあるクビトバは、再びグランドスラムに勝つために粘り強い戦いを続けた。大阪は、1度、マッチポイントまで持ち込みながら、踏ん張られても粘り返し、最後には大一番を制した。そのプレーぶりはもちろんだが、スピーチ、インタビューも最高だった。
まず、人前で話すのが苦手だと前置きし、次に敗れたクビトバとそのチームの準優勝を祝福。戦ってみたいと思っていた選手だと最大限の賛辞を贈る。苦しい経験を乗り越えたクビトバに勝ったことへの複雑な気持ちを打ち明け、対戦できたことの光栄を口にして喝采を浴びた。
観客に対する感謝でも、大きな拍手がわいた。酷暑のメルボルンで長い試合を見続けてくれたこととサポートへの最大限の謝辞。さらにトーナメントディレクター、ボールキッズ、アンパイヤというスタッフに対するお礼と続き、その後で自分のスタッフへの気持ちを表し、最後は大会(決勝戦)に出られて光栄です,といって締めくくった。
上っ面の言葉ではなく、心の底から気持ちを表していることが伝わってくるのは人柄としかいいようがない。順番も完璧だ。対戦相手、ファン、大会スタッフ、自分の仲間たち。以前、このコラムでゴルフトーナメントの優勝スピーチで、ファンより先にスポンサーが出てきてしまうことに苦言を呈したことがある。大会関係者がメモを渡している場合も多く、その有様だと(大会関係者が渡しているからスポンサーが先ということもあるかもしれないが)…。ゴルフに限らず、プロアスリートにとって、大坂のスピーチは最高のお手本だ。