■高い球でピンを狙えるように、カーボンシャフトに変更

新垣は毎年パーオン率の向上を課題に挙げている。昨年は67.64％で47位とシード選手のなかでは低い数字となっている。パーオン率の向上は、バーディチャンスが増えることを意味する。今年はゼクシオエックスを使用し、スチールシャフトの『NS950』からカーボンシャフトの『Tour AD AD-85』へとチェンジした。「しっかりとグリーンにキャッチするために、より高弾道が打てる仕様になりました。長いツアーを戦う上で、身体への負担を軽減させる意味もあるかもしれません」と松栄氏は補足する。

■激スピンウェッジでアプローチのバリエーションが増やす

ウェッジは新モデルのクリーブランド『RTX ジップコア』に3本とも変更した。松栄氏は「アプローチを苦手としているわけではないので、今までのものでも良かったのですが、スピンが入りやすいことがジップコアに替えた一番の理由です。アプローチのバリエーションが増えますからね」と教えてくれた。昨年のリカバリー率（パーオンしないホールでパーかそれより良いスコアを獲得する率）は63.2％で19位。今年はまだ試合数が少ないが71.6％で8位と向上している。

「あまり表情や言葉に出さず、マイペースで穏やかな印象のある新垣プロですが、内に秘めたる思いがあるんです」と松栄氏は新垣について話す。優勝から2年遠ざかっているが実力は十分。小祝さくらに続く“黄金世代”で5人目の複数回優勝に期待がかかる。

【新垣比菜のクラブセッティングと番手別飛距離】
1W：XXIO 11　8.5度　aG33-5（S）　240y
3W：XXIO 11　15度　aG33-5（S）　210y
5W：XXIO 11　18度　aG33-5（S）　200y
4U：XXIO 11　20度　Tour AD HY-75（S）　185y
5U：XXIO 11　23度　Tour AD HY-75（S）　175y
5I：XXIO X　Tour AD AD-85（S）　170y
6I：XXIO X　Tour AD AD-85（S）　160y
7I：XXIO X　Tour AD AD-85（S）　150y
8I：XXIO X　Tour AD AD-85（S）　140y
9I：XXIO X　Tour AD AD-85（S）　130y
PW：XXIO X　Tour AD AD-85（S）　120y
48度：Cleveland RTX ZIPCORE　Tour AD AD-85（S）　100y
52度：Cleveland RTX ZIPCORE　Tour AD AD-85（S）　90y
58度：Cleveland RTX ZIPCORE　Tour AD AD-85（S）　80y
PT：STROKE LAB BLACK TEN
※15本となっているが、5Uと5Iはコース状況によって使い分ける