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今年のセッティングの特徴は? コース側は“伸ばしあい”を想定「攻める戦いをしてほしい」

今年のセッティングの特徴は? コース側は“伸ばしあい”を想定「攻める戦いをしてほしい」

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2020年9月30日 18時14分

例えば、「ここがザ・クラシックの本当の顔です」と谷水支配人が言う15〜18番の上がり4ホールにも、その意思が色濃く注入されている。15番パー5は、セカンド地点右サイドにあったバンカーが改修された。手前に縦長のバンカーがあり、そのすぐ奥には深く小さなバンカーが配置される。現在の女子プロのティショットの飛距離に合わせ、以前よりも20ヤード前方にずらされ、「奥にある小さいバンカーに入ったら、出すだけです。戦略性や美しさを意識してリデザインしました」というように、いいアクセントになっている。

また17番パー3では、グリーン周りのバンカーを5個に増やし、これがボールを“おびき寄せる”ことになる。「ティエリア前の木を切って、全体としてかなりの数のバンカーを掘りました」。視界は開けているが、上記以外にもバリエーション豊富なバンカーが戦略性を高めるような演出が施されている。

■ラフの成長に苦戦

今大会に向け、頭を悩ます事態も起こった。その一つが今年7月に九州地方を襲った豪雨だ。ただ、それだけにとどまらず、この後は一気に雨量が減ったことも、コースに悪影響を及ぼした。「ラフが育たず、(大会規定にある)100mmまで伸びた部分と、短い部分がまちまち。落ちる場所によってはボールが浮いてしまうなど、均一な状態を保つことができませんでした」。この苦難を乗り越えての開幕となる。

今大会のコースセッティングを手掛けるチーフディレクター・菅真知氏も、「フェアウェイも茶色になる部分が出て心配もしたけど、ここは回復した。でもラフは伸び切らなかった」と説明する。

ただここに関しては自然の産物ともいえ、どうにもならない部分といえる。とにかく「コースとして心掛けたのは、フェアウェイは常にフェアであるようキープし、グリーンは選手ごとに技術の差がしっかり出るように厳しくセットする」という、人の手が介在できる部分にコースとして注力してきた。

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