■山下美夢有の元世界1位二人と共通するテンポ
そんな稲見には敗れたが、4日間一度もオーバーパーを打たずに2位に入った山下。「スイングがオンプレーンで体の回転が止まらないところもいい」というスイング技術もさることながら、辻村氏が目を見張ったのがプレーのテンポ。本人が「あまり時間かけると思ったようなスイングができない。リズムよく振るようにしている」と話した部分に辻村氏も良さを感じた。
「山下さんは打つまでのルーティン、テンポがすごくいい。何がいいかというと判断力と決断力。セットアップするまでに迷いがないからスッとアドレスに入れる。変な動作がまったくない。だからこそ、スイングリズムも良くなるんです」
奇しくも今週は海の向こうでも迷いがなくなり、テンポを取り戻した元世界1位の二人が活躍した。海外女子メジャー「ANAインスピレーション」で最終日に「62」を出したリディア・コ(ニュージーランド)は「今週は必ず100%の確信を持って打つことを徹底した」と言った。
また、米国男子ツアー「バレロ・テキサス・オープン」で4年ぶりの復活優勝を遂げたジョーダン・スピース(米国)にも辻村氏は同じことを感じた。「“決めたら打つ”というのが彼の良さ。キャリアを重ねる中でそれが難しいときもあったと思いますが、今回はいいときのそれでした」と迷いが消えていた。
「このことはアマチュアの方々でもできることです。レベルは関係ありません。決断する、迷いをなくすということは、みなさんが思っている以上に難しく勇気が要ることです。山下さんも様々な経験を経て、難しくなるときがくるでしょう。それは上に行こうとすれば当然のこと。それありきでどこまでトライができるか。結局は難しく考えすぎないことが大事なんです。みなさんもできる限り余計なことを考えず、迷いを持たずにアドレスに入ってみてください。それだけでスイングが劇的に変わると思いますよ」
解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。転身後はツアー帯同コーチとして上田桃子、山村彩恵、松森彩夏、永井花奈、小祝さくら、吉田優利などを指導。様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。
そんな稲見には敗れたが、4日間一度もオーバーパーを打たずに2位に入った山下。「スイングがオンプレーンで体の回転が止まらないところもいい」というスイング技術もさることながら、辻村氏が目を見張ったのがプレーのテンポ。本人が「あまり時間かけると思ったようなスイングができない。リズムよく振るようにしている」と話した部分に辻村氏も良さを感じた。
「山下さんは打つまでのルーティン、テンポがすごくいい。何がいいかというと判断力と決断力。セットアップするまでに迷いがないからスッとアドレスに入れる。変な動作がまったくない。だからこそ、スイングリズムも良くなるんです」
奇しくも今週は海の向こうでも迷いがなくなり、テンポを取り戻した元世界1位の二人が活躍した。海外女子メジャー「ANAインスピレーション」で最終日に「62」を出したリディア・コ(ニュージーランド)は「今週は必ず100%の確信を持って打つことを徹底した」と言った。
また、米国男子ツアー「バレロ・テキサス・オープン」で4年ぶりの復活優勝を遂げたジョーダン・スピース(米国)にも辻村氏は同じことを感じた。「“決めたら打つ”というのが彼の良さ。キャリアを重ねる中でそれが難しいときもあったと思いますが、今回はいいときのそれでした」と迷いが消えていた。
「このことはアマチュアの方々でもできることです。レベルは関係ありません。決断する、迷いをなくすということは、みなさんが思っている以上に難しく勇気が要ることです。山下さんも様々な経験を経て、難しくなるときがくるでしょう。それは上に行こうとすれば当然のこと。それありきでどこまでトライができるか。結局は難しく考えすぎないことが大事なんです。みなさんもできる限り余計なことを考えず、迷いを持たずにアドレスに入ってみてください。それだけでスイングが劇的に変わると思いますよ」
解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。転身後はツアー帯同コーチとして上田桃子、山村彩恵、松森彩夏、永井花奈、小祝さくら、吉田優利などを指導。様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。