女子プロたちのドライバーショットは軽く振っているように見えるのに、すごく飛んでいる。一方、我々アマチュアは一生懸命振っているのに、思ったような飛距離は出ない。女子プロたちの平均ヘッドスピードは40m/sくらいで一般男性とそこまで変わらないのに、なぜコンスタントに240ヤード以上飛ばせるのか? 弾道計測器トラックマンのデータをもとに、ツアープロコーチの石井忍氏に聞いてみた。
原英莉花のドライバーショットを松山英樹のコーチが解説【連続写真】
「ワールドレディス サロンパスカップ」の練習日、18番パー5にトラックマンを置いて、女子プロのドライバーショットを計測。原英莉花、小祝さくら、稲見萌寧ら33人の平均データは、ヘッドスピード40.7m/s、キャリーは216.8ヤード、飛距離は244.2ヤードだった。今回は風の影響はないものとして計算した。
石井氏がまず着目したのはミート率の高さだ。「そうじてスマッシュファクター(ミート率)が高い」というように、スマッシュファクターは平均1.5(ボール初速÷ヘッドスピード)を記録。ミート率でいえば1.5はほぼ満点の数字。一般ゴルファーは1.4前後なので、かなり効率的に飛ばしていることがわかる。
そのなかで原英莉花のスマッシュファクターは1.47と全体に比べて低い。それでもキャリー246.1ヤード、トータル274.9ヤードと平均を30ヤード上回る飛距離を記録。石井氏は「計測器にもよりますが、ドローヒッターのほうがスマッシュファクターは大きく出やすい。原さんはフェードを打っているのでしょう。アッパー軌道で打っている選手が多いなかで原さんの入射角は0.9度のダウンブロー。打ち出し角は12.1度と低めですが、45.6m/sのヘッドスピードがあるので、打ち出し角はもっと低いほうが、スマッシュファクターは高くなってくる」と石井氏は分析する。
実はこの打ち出し角と入射角の関係に飛びの要素がある。「本来なら、ダイナミックロフト(インパクト時のロフト)からアタックアングル(入射角)を引いた『スピンロフト』で説明すべきですが、ランチアングル(打ち出し角)とアタックアングル(入射角)も似たような関係があるので、今回はそちらで説明しましょう」。打ち出し角と入射角の差が大きいほど、スピン量は増える(スピンロフトでも同じ)。ロフトの立ったドライバーほど値は小さくなり、ロフトの寝たウェッジになるほど大きくなる。
原英莉花のドライバーショットを松山英樹のコーチが解説【連続写真】
「ワールドレディス サロンパスカップ」の練習日、18番パー5にトラックマンを置いて、女子プロのドライバーショットを計測。原英莉花、小祝さくら、稲見萌寧ら33人の平均データは、ヘッドスピード40.7m/s、キャリーは216.8ヤード、飛距離は244.2ヤードだった。今回は風の影響はないものとして計算した。
石井氏がまず着目したのはミート率の高さだ。「そうじてスマッシュファクター(ミート率)が高い」というように、スマッシュファクターは平均1.5(ボール初速÷ヘッドスピード)を記録。ミート率でいえば1.5はほぼ満点の数字。一般ゴルファーは1.4前後なので、かなり効率的に飛ばしていることがわかる。
そのなかで原英莉花のスマッシュファクターは1.47と全体に比べて低い。それでもキャリー246.1ヤード、トータル274.9ヤードと平均を30ヤード上回る飛距離を記録。石井氏は「計測器にもよりますが、ドローヒッターのほうがスマッシュファクターは大きく出やすい。原さんはフェードを打っているのでしょう。アッパー軌道で打っている選手が多いなかで原さんの入射角は0.9度のダウンブロー。打ち出し角は12.1度と低めですが、45.6m/sのヘッドスピードがあるので、打ち出し角はもっと低いほうが、スマッシュファクターは高くなってくる」と石井氏は分析する。
実はこの打ち出し角と入射角の関係に飛びの要素がある。「本来なら、ダイナミックロフト(インパクト時のロフト)からアタックアングル(入射角)を引いた『スピンロフト』で説明すべきですが、ランチアングル(打ち出し角)とアタックアングル(入射角)も似たような関係があるので、今回はそちらで説明しましょう」。打ち出し角と入射角の差が大きいほど、スピン量は増える(スピンロフトでも同じ)。ロフトの立ったドライバーほど値は小さくなり、ロフトの寝たウェッジになるほど大きくなる。