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“動物的勘”に優れたライン読みがキラリ 稲見萌寧に備わる「心・技・体」のすごさ【辻にぃ見聞】

“動物的勘”に優れたライン読みがキラリ 稲見萌寧に備わる「心・技・体」のすごさ【辻にぃ見聞】

配信日時:2021年5月25日 07時30分

ラインの読みがハマったことも大きな勝因の一つになった
ラインの読みがハマったことも大きな勝因の一つになった (撮影:米山聡明)
先週の国内女子ツアー「中京テレビ・ブリヂストンレディス」は、36ホール短縮競技となるなか2位に6打差をつけた稲見萌寧が、圧勝で今季6勝目をつかんだ。第1ラウンドにはツアー新記録となる1ラウンドで13バーディを奪うなど、異次元の強さを発揮。2日間トータル15アンダーを記録し、他の選手に影も踏ませないまま逃げ切った。この勝利を、上田桃子らのコーチを務める辻村明志氏はどう見たのか?

これが稲見萌寧の“両ひじを管理”したスイング【連続写真】

■止まるグリーンが伸ばしあいを演出

例年伸ばしあいとなる大会で、唯一の2桁アンダーとなる15アンダーをマークした稲見。2位は大里桃子の9アンダーで、最後に大差はついたものの、やはりバーディ合戦の様相は呈していた。そして初日に降った大雨も、この展開を後押しする要因になった。

「もう梅雨入りも目前。雨が降れば、水分でコンパクションが軟らかくなったグリーンはボールがよく止まるのは間違いありません。ここから1カ月くらいは“伸ばしあい合戦”が続いていくでしょう。最近の女子プロはグリーンさえ止まれば、ビタビタとピンをデッドに攻めてきます。こうなると必然的にパター勝負になっていく。18ホールのパット数がそのままスコアに反映されます」

そのなかで、第1ラウンドに稲見は長短織り交ぜたパットを沈め続けた。パット数は『24』。これが、こちらもツアー記録(タイ)となった11アンダーというスコアにつながった。辻村氏は、「バーディ合戦が苦手というプロは多い。みんな耐えながら獲れるところで獲るというゴルフをして、プロになっていますから。初日からあの大差がつくと、もう攻めるしかなくなって、自分のゴルフを見失いますよね」という。他の選手に与えるプレッシャーという意味でも、大きな意味をもつラウンドになった。

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