そんな状態を理解しているだけに、辻村氏は堀に「よく帰ってきてくれました」と拍手を送る。そして、この復活劇を語るうえで外せないのが、堀自身もポイントに挙げる、ドライバーショットをフェードに変えた点だ。ではこれがどんな影響を及ぼしているのだろうか? 辻村氏は、こう分析する。
「中弾道のフェードボールを打つようになったことで、左への振り抜きにスキがなくなりました。以前は、ステップ打ちというか、インパクト後も左へのスウェーが大きく、体が回っていなかった。ヘッドも出ずにフォロースルーがないような状態。でも今は、左へ打ち出す意識があるからでしょうが、回転するタイミングが早まり、左ヒジも低く抜けていくようになりましたね。フェードヒッターの動きに合っています。今週もクルクル回転して、格段にスウェーは小さくなっていました」
「まだ気持ち悪さと戦っている部分はあるのではないか」と堀の心中をおもんぱかったが、やはり辻村氏もこのフェードへの持ち球変更が、スイング面にもいい効果をもたらしていると感じている。
■選手の深い心理を知る…コーチの役割とは?
上記のことも含め、堀が優勝会見などで、何度も感謝を口にした森守洋コーチの存在も大きい。18年から指導を受け、“どん底”からすくい上げる役割を担った1人だ。「初めて会った時に『私イップスですかね?』って聞いたら、『絶対違うよ』と言ってくれたのが森さんだけでした。あの時すごく楽になりました」。「どんなに悪い時でも、絶対にネガティブな言葉をかけないコーチ。会うと毎回ポジティブになれるので、くじけずできた」。その信頼は揺るがない。
辻村氏は、今回の優勝の布石として、その森コーチが堀のキャディを務めた今年4月の「KKT杯バンテリンレディス」(6位タイ)、6月の「アース・モンダミンカップ」(4位タイ)を挙げる。
「中弾道のフェードボールを打つようになったことで、左への振り抜きにスキがなくなりました。以前は、ステップ打ちというか、インパクト後も左へのスウェーが大きく、体が回っていなかった。ヘッドも出ずにフォロースルーがないような状態。でも今は、左へ打ち出す意識があるからでしょうが、回転するタイミングが早まり、左ヒジも低く抜けていくようになりましたね。フェードヒッターの動きに合っています。今週もクルクル回転して、格段にスウェーは小さくなっていました」
「まだ気持ち悪さと戦っている部分はあるのではないか」と堀の心中をおもんぱかったが、やはり辻村氏もこのフェードへの持ち球変更が、スイング面にもいい効果をもたらしていると感じている。
■選手の深い心理を知る…コーチの役割とは?
上記のことも含め、堀が優勝会見などで、何度も感謝を口にした森守洋コーチの存在も大きい。18年から指導を受け、“どん底”からすくい上げる役割を担った1人だ。「初めて会った時に『私イップスですかね?』って聞いたら、『絶対違うよ』と言ってくれたのが森さんだけでした。あの時すごく楽になりました」。「どんなに悪い時でも、絶対にネガティブな言葉をかけないコーチ。会うと毎回ポジティブになれるので、くじけずできた」。その信頼は揺るがない。
辻村氏は、今回の優勝の布石として、その森コーチが堀のキャディを務めた今年4月の「KKT杯バンテリンレディス」(6位タイ)、6月の「アース・モンダミンカップ」(4位タイ)を挙げる。