■世界の王に質問「プロとしてやっていくには」
その後、19年にアマチュアながら「全米女子オープン」に出場、左手首のケガなどを乗り越えて同年のプロテストに合格した吉田。翌年の1月、辻村氏が王貞治氏のコーチだった荒川博氏から教わっていたことが縁で、王氏と辻村氏が教える選手たちとの決起集会が開かれた。その場では一人一問王氏に質問する機会があったという。そこで吉田はこんなことを聞いた。
「今までアマチュアだったのですが、プロとしてやっていくにはどうしたらいいですか」
そこで王氏は「今からプロだと思うこと」とともに、こんな言葉を授けた。
「アマチュア時代の成績は関係ない世界だよ」
早稲田実業高校時代に4度甲子園に出場、ノーヒットノーランを達成して鳴り物入りで巨人に入団しながらも、投手失格、打者としても苦しみながらも荒川氏とともに地獄のような鍛錬を積んで「一本足打法」を身につけて世界一の本塁打を放った王らしいメッセージだった。
■プロの洗礼と姉弟子の背中がさらに強くした
大事なのはこれから。金言を受け、アマチュア時代の実績に胡坐をかくことなく臨んだルーキーシーズンだったが、予選通過がやっとの日々。同級生が優勝するなか、トップ10にも入れない。そんな試合が続いたが、辻村氏は「この我慢の時期が優利を人間的に成長させたと思います。辛抱強くなりましたね」と大切な時期だったと振り返る。
それが言葉として表れたのが、11月の「伊藤園レディス」の最終日だった。ラウンドが終わった後、そのままの足で辻村氏のもとに練習に行った吉田は「私はボールがつかまればスコアを作る自信があるんです。どうしたらつかまるかを教えてください」と言ったという。
その後、19年にアマチュアながら「全米女子オープン」に出場、左手首のケガなどを乗り越えて同年のプロテストに合格した吉田。翌年の1月、辻村氏が王貞治氏のコーチだった荒川博氏から教わっていたことが縁で、王氏と辻村氏が教える選手たちとの決起集会が開かれた。その場では一人一問王氏に質問する機会があったという。そこで吉田はこんなことを聞いた。
「今までアマチュアだったのですが、プロとしてやっていくにはどうしたらいいですか」
そこで王氏は「今からプロだと思うこと」とともに、こんな言葉を授けた。
「アマチュア時代の成績は関係ない世界だよ」
早稲田実業高校時代に4度甲子園に出場、ノーヒットノーランを達成して鳴り物入りで巨人に入団しながらも、投手失格、打者としても苦しみながらも荒川氏とともに地獄のような鍛錬を積んで「一本足打法」を身につけて世界一の本塁打を放った王らしいメッセージだった。
■プロの洗礼と姉弟子の背中がさらに強くした
大事なのはこれから。金言を受け、アマチュア時代の実績に胡坐をかくことなく臨んだルーキーシーズンだったが、予選通過がやっとの日々。同級生が優勝するなか、トップ10にも入れない。そんな試合が続いたが、辻村氏は「この我慢の時期が優利を人間的に成長させたと思います。辛抱強くなりましたね」と大切な時期だったと振り返る。
それが言葉として表れたのが、11月の「伊藤園レディス」の最終日だった。ラウンドが終わった後、そのままの足で辻村氏のもとに練習に行った吉田は「私はボールがつかまればスコアを作る自信があるんです。どうしたらつかまるかを教えてください」と言ったという。