一緒にゴルフを始めた同じレベルの人とコースに行きたい気持ちも理解できます。誰かに教わったり、指示されることなく一緒に成長したり、勝負をしたりするのは楽しいものです。でも、自分より少しうまい人とプレーするのも、違う楽しみがあります。プレーのリズムや、考え方などを見るだけでレベルが上がるのです。

セルフプレーのときには、コースでレッスンをすることはお勧めしません。気づかないうちにおかしくなっているアライメントやボールの位置、バンカーから出ないときの打ち方などのワンポイントならいいですが、それ以外は1回では無理だからです。ずっと見ているプロがするのならともかく、そうでない人がラウンド中、急にスイングを直そうとしても、訳が分からなくなってボロボロにしてしまいます。スロープレーで他の組に迷惑をかける原因を作るだけです。

次に自分がすることを常に準備して丁寧な速いプレーを心がけましょう。それだけで、ゴルファーとしてかっこよくなることは、私が保証します。みんなもハッピーになれるはずです。

原田香里（はらだ・かおり）
1966年10月27日生まれ、山口県出身。11歳からゴルフを始めると、名門・日大ゴルフ部に進み腕を磨いた。89年のプロテストに合格しプロ転向。92年の「ミズノオープンレディスゴルフトーナメント」でツアー初優勝。93年には「日本女子プロゴルフ選手権大会」、「JLPGA明治乳業カップ年度最優秀女子プロ決定戦」勝利で公式戦2冠を達成。98年には賞金ランキングでも2位に入るなど通算7勝の活躍。一線を離れてからは日本女子プロゴルフ協会の運営に尽力。今年の3月まで理事を務めていた。