揺れる気持ちは果たして完全に固まったのか。今月18日(月)の午後5時(現地時間)が、来季の米ツアーメンバー登録の期限。「シンデレラにとって、時計の針は刻一刻と真夜中に迫っている」とした米ツアー。全英優勝後、すぐにメンバー登録をしたとしても2019年シーズンは残り試合が少なかったため、即参戦は現実的ではなかった。ただ、来季なら“相当数の試合”に出場が可能となることも知っておきたい事実だ。
全英優勝の資格でメジャー大会全5試合への出場は確約される。さらには、例年日本ツアー開幕前にシンガポールで行われる「HSBC女子世界選手権」の出場も決まった。これだけで最低6試合は補償される。さらに主催者推薦などで、最大12試合は決まりといった報道もされている。実際はどうなのか。実は渋野がメンバー登録すれば、「1月から9月までの“ほぼ”全試合に出場できる」と米ツアー側は話す。渋野が全英優勝で獲得した来季の出場資格は出場資格の7番目で『ツアーメンバー外で優勝した選手』という項目に該当。これは全体の出場優先順位のおよそ90番目近辺。毎試合100人を大きく超える選手が出場することを考えれば、推薦出場者や予選会突破出場者がいたとしても、ほぼ出場できることになる。
ちなみに、今季はじめに出場優先順位94番目(前年の下部ツアー賞金ランキング上位10人の資格)だった中国のリュウ・ルイシンは、1月から9月までに19試合に出場。推薦出場、予選会突破などで出場したとしても、それだけの試合に出場できる、ちなみにルイシンは5メジャーには出場していない。ちなみに同下部ツアー資格内再開の優先順位101番目で今季を戦ったケンダル・ダイ(米国)も20試合に出場している。
これに対し、渋野は前述の5大メジャー+シンガポールの世界選手権、さらに開幕戦の「トーナメント・オブ・チャンピオンズ」にもメンバー登録を条件に出場が可能。例年通りなら、合計で25試合以上はプレーできる計算になる。さらには、9月までのポイントレース上位に入れば、秋のアジアシリーズや同レース上位60人までが出場できる最終戦にも出場。順当に行けば“ほぼフル出場権”、アジアシリーズ以降に出られなくとも、8割以上の試合に出られることになる。
日本と違い、全英に優勝したからといって、複数年のシードを獲得できるわけではないが、来年はこれだけの試合に出場が見込まれるだけに、海外メディアの「?」も理解できる。ただ、渋野をはじめ多くの選手にとって大きな山場が「東京五輪」。全英優勝で一気に世界ランキングを上げた渋野は、畑岡奈紗に次いで日本勢2番手。これを維持するためには、ランキングポイントをこまめに稼ぐために日本ツアーに専念し、メジャーのみの出場に特化することも戦略のひとつではある。
五輪出場を大命題としている渋野にとって、この米ツアーメンバー登録問題、そして主戦場を米ツアーに置くことは危険もはらんでいることになり、慣れない場で成績を出すことができなければ、ランキングを落としかねない。ほかの日本勢が日本で爆発的な成績を納め続ければランキングで逆転される可能性もある。それだけセンシティブな問題でもあるため、渋野を含め周囲が慎重になるのも無理はない。もちろん両ツアーを行き来することもできるが、そこには体力的、精神的、そして、ある現実的な問題も生まれるのだ。
全英優勝の資格でメジャー大会全5試合への出場は確約される。さらには、例年日本ツアー開幕前にシンガポールで行われる「HSBC女子世界選手権」の出場も決まった。これだけで最低6試合は補償される。さらに主催者推薦などで、最大12試合は決まりといった報道もされている。実際はどうなのか。実は渋野がメンバー登録すれば、「1月から9月までの“ほぼ”全試合に出場できる」と米ツアー側は話す。渋野が全英優勝で獲得した来季の出場資格は出場資格の7番目で『ツアーメンバー外で優勝した選手』という項目に該当。これは全体の出場優先順位のおよそ90番目近辺。毎試合100人を大きく超える選手が出場することを考えれば、推薦出場者や予選会突破出場者がいたとしても、ほぼ出場できることになる。
ちなみに、今季はじめに出場優先順位94番目(前年の下部ツアー賞金ランキング上位10人の資格)だった中国のリュウ・ルイシンは、1月から9月までに19試合に出場。推薦出場、予選会突破などで出場したとしても、それだけの試合に出場できる、ちなみにルイシンは5メジャーには出場していない。ちなみに同下部ツアー資格内再開の優先順位101番目で今季を戦ったケンダル・ダイ(米国)も20試合に出場している。
これに対し、渋野は前述の5大メジャー+シンガポールの世界選手権、さらに開幕戦の「トーナメント・オブ・チャンピオンズ」にもメンバー登録を条件に出場が可能。例年通りなら、合計で25試合以上はプレーできる計算になる。さらには、9月までのポイントレース上位に入れば、秋のアジアシリーズや同レース上位60人までが出場できる最終戦にも出場。順当に行けば“ほぼフル出場権”、アジアシリーズ以降に出られなくとも、8割以上の試合に出られることになる。
日本と違い、全英に優勝したからといって、複数年のシードを獲得できるわけではないが、来年はこれだけの試合に出場が見込まれるだけに、海外メディアの「?」も理解できる。ただ、渋野をはじめ多くの選手にとって大きな山場が「東京五輪」。全英優勝で一気に世界ランキングを上げた渋野は、畑岡奈紗に次いで日本勢2番手。これを維持するためには、ランキングポイントをこまめに稼ぐために日本ツアーに専念し、メジャーのみの出場に特化することも戦略のひとつではある。
五輪出場を大命題としている渋野にとって、この米ツアーメンバー登録問題、そして主戦場を米ツアーに置くことは危険もはらんでいることになり、慣れない場で成績を出すことができなければ、ランキングを落としかねない。ほかの日本勢が日本で爆発的な成績を納め続ければランキングで逆転される可能性もある。それだけセンシティブな問題でもあるため、渋野を含め周囲が慎重になるのも無理はない。もちろん両ツアーを行き来することもできるが、そこには体力的、精神的、そして、ある現実的な問題も生まれるのだ。