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金メダルをかけた最終局面、なぜ稲見萌寧は一打届かなかったのか【奥嶋コーチの五輪現地レポ】

金メダルをかけた最終局面、なぜ稲見萌寧は一打届かなかったのか【奥嶋コーチの五輪現地レポ】

所属 ALBA Net
下村 耕平 / Kohei Shimomura

配信日時:2021年8月9日 07時43分

「ティショットは右から行くか、左から行くかで迷っていました。左に打ったほうが乗らなくてもアプローチしやすい。右に打ってグリーンを外すと、マウンドを越えてすぐピンだから絶対寄らないんですよ。僕は左のほうがいいと思っていて話をしていたんですけど、本人は『1オン狙うんだったら右がいい』と言うので、最終的な判断は任せました」

奥嶋氏が「あれはミスです」というティショットは、グリーン方向から大きく右にそれてラフの中へ。「やはり真ん中のバンカーがいやだったから右に飛んでいった。絶対寄らないのがわかっていて勝負にいっているからしょうがないです」。奥嶋氏の言うとおり、右のラフからはバンカー越えでピンの手前は下り傾斜になっているため、アプローチでピッタリ寄せるのは不可能な状況だった。

■アプローチのときから同組選手のパットを参考にしようと考えた

でも2人はバーディを諦めていなかった。同組のハナ・グリーン(オーストラリア)が同じように右のラフに外していて、稲見より先にアプローチを打ち、ピンを5.5メートルオーバーさせていた。「オーストラリアの選手よりも(アプローチで)中に入っていれば大丈夫と言っていたんですよ。そうすれば(パッティングの)ラインを見られるから。寄せるのは無理なので中に入っていればチャンスはある」。

稲見は手前のバンカーを警戒しつつ、絶妙なアプローチでハナ・グリーンより手前、ピンまで4メートルの位置に寄せた。このあと雷雲接近の中断を挟み、再開後に勝負のバーディトライを迎える。

「下りのスライスで最後にどっちに切れるかをずっと迷っていました。僕らはちょっとフックで読んでいたんです。でもオーストラリアの選手が打ったら真っすぐ抜けていった。ラインを見れたのは助かりました。あの人がいなかったら入らなかったです」。稲見のバーディパットはカップに吸い込まれてトータル17アンダーでトップに並ぶ。2打目のアプローチのときから狙って、パットのラインを参考にする作戦がうまくいった。

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