「まったく試合がない状態でモチベーションも何もなく、テストも延期になり、しんどいなと思ったときもあった。だけど、みんな一緒だし、こういうのを次も続けたくないと思って、ずっと練習していました」

自分との戦い。19年11月に5回目のテストで不合格。そこから空いてしまった期間も地道に努力を重ねたが、今年の6月に延期となっていた20年度のテストでも合格はならなかった。背水の陣で臨んだ21年度は1次予選を難なく突破すると、2次予選C地区を首位で通過。そして臨んだ最終も難コースを相手に終始安定したプレーで、トータルイーブンパーにまとめて5位タイに入った。

これまでの苦い記憶。そして、合格を熱望するプレッシャー。2日目終了後の夜は「寝られなかった」と明かした。「誰が見ても緊張しているのが分かったと思います。でも昨日は寝られました。落ち着いてプレーができたかなと思います」。もっともプレッシャーがかかりそうな最終日は、不思議とリラックスしてプレーができた。これまでの挑戦を締めくくるにふさわしいアンダーパーでのラウンド。号泣の報告の後には、満面の笑顔が咲いた。

「すぐにQTが始まるので、今週を振り返って臨みたい。前にレギュラーに出ていたときにはシードにかすりもしなかったので、シードも獲りたいし、早く勝ちたい」。ようやく抜け出したプロテストの呪縛。プロゴルファー丹萌乃の再スタートが始まる。

【過去のプロテスト結果】
15年：24位タイ　1打及ばず
16年：68位タイ　11打及ばず
17年：31位タイ　3打及ばず
18年：22位タイ　1打及ばず
19年：3日目カット
20年：32位タイ　5打及ばず
21年：5位タイ　合格