＜アジアパシフィック女子アマチュア選手権　2日目◇11日◇アブダビゴルフクラブ（アラブ首長国連邦）◇6499ヤード・パー72＞

アジア太平洋地域の各国から、上位のアマチュア選手が集まる本大会。優勝者には来年の海外女子メジャー「AIG女子オープン」、「アムンディ エビアン・チャンピオンシップ」の出場権が与えられるビッグトーナメントだが、大会規模に反して、会場の雰囲気は意外にカジュアルだ。

大会で発見した美しいニュージーランダー

開幕の2日前、夕暮れの練習場をのぞいてみると、ドライビングレンジの手前でパーティが始まっていた。大会のセレモニーかと思って急いでカメラを持って行ってみると、参列している顔ぶれは見たことない人ばかり…。ロマンチックな音楽と一緒に歩いてきたのは新郎新婦。アブダビきってのラグジュアリーホテルが併設された大会会場、一般の結婚式が行われていた。誓いの言葉を交わす向こう側には、ドラビングレンジ。カートを引いて歩く選手も、思わず立ち止まって釘付け。パッティング練習中だった手塚彩馨も、「あれ、結婚式なんですね」とちょっとビックリしながら見ていた。

思わぬ“前夜祭”を終えて迎えた開幕初日。日本人選手のプレーを見送って歩いていると、通りすがりのカートから声をかけられた。「一般向けのドライビングレンジは、どこか知ってる？」。聞いてみると、ドバイ在住のマダムでアブダビGCは初訪問。出場選手との導線はもちろん分かれているが、コースそばのホテルに滞在し、13時からラウンドの予定を入れているという。コースに確認すると、「アジア女子アマ」と同時進行で、最終組がスタートしたあとの12時から一般客もラウンドが可能。この日は24人の一般プレーヤーが、選手の後ろでプレーを楽しんでいた。

エリートフィールドながら、どこかゆったりとした雰囲気がただようアブダビ会場。コロナ禍でコースとホテルの往復だけの1週間だが、プールやフィットネスを楽しむことも可能。選手用ダイニングには『バーベキュー』、『アラビアン』、『ストリートフード』など毎日趣向を凝らしたメニューも用意されている。「ホテルの人もみんな優しいですし、よく分からない食材もあるけど…、どれもおいしいです」と、海外試合は2度目の橋本美月。高校1年生の手塚と上田澪空はラウンド後にプールでリラックス。本戦中はしっかり試合に集中しつつ、海外ならではの空気を楽しんでいた。