昨年の3回目の受験のときは、右手首に故障を抱えていた。テストを受けるかどうか迷ったが、受験に踏み切った。だが一次テストのハーフを終えた時点で、痛みが悪化し棄権を余儀なくされた

「またやっちゃった。と、悔しい気持ちでいっぱいでした。もうゴルフをやめようと思いました」

1カ月ほどクラブを触りもせず、ゴルフから離れていたという。それが幸いした。手首の痛みが薄れ、気持ちがリセットできたのだ。闇期を乗り越え、「ゴルフが好きだ。またゴルフがやりたい」という気持ちになったのだという。そしてその頃、マイナビネクストヒロインゴルフツアーから、出場してみないかというオファーがあった。

「実は最初に推薦をいただいた試合は、手首の痛みがあって出場できなかったんです。それでもまた声をかけてもらえて。チャンスをいただいて、頑張ろうと思いました。スイングを変えたりして手首を痛めることになったので、自分が幼い頃からつくり上げてきたスイングを極めようと改めて思いました」

自分のゴルフの原点に帰り、政田は底力を発揮することとなる。「ENTRY Ladies Tournament」で優勝を遂げたのだ。

「まさか優勝できるとは思っていなかったので、自分が一番ビックリしました。嬉しかったです。試合では順位を気にするより、自分のゴルフに集中しています。目の前の一打、目の前の試合に集中して、今年もまずは1勝を目指します。そして勝てたら、次の1勝を」