2021年4月24日の16時30分に、急性心筋梗塞を発症した山崎泰宏を乗せた救急車が山口県宇部市の宇部興産中央病院に到着する。
病院に着くとPCR検査、心電図、心臓超音波検査、血液検査が同時並行で行われた。
山崎がその時のことを振り返る。
「血液検査の結果を伝えに来たときに初めて担当の濱田先生とお会いしたんですが、そのときに『山崎さん、どういう感じですか?』と訊かれ、『もう気持ちが悪くて』と答えました」
そして、ここから先が極めて重要な会話になるのだが、よくよく話を聞くと、山崎と濱田頼臣医師との間で言っていることが違う部分がいくつか出てくる。後に判明するが、どうやら意識レベルが極度に低下していた山崎の記憶が、断片的に時間を前後していたのだと思われ、それが二人の話の“そご”となっていたのだろう。
しかしここでは敢えて、まず、その山崎の記憶のなかにあった当時の濱田医師との会話を、“そのまま”紹介する。そうすることで、彼がどのような気持ちでその重大な『選択』をするに至ったのか、その心境がわかるからである。
病院に着くとPCR検査、心電図、心臓超音波検査、血液検査が同時並行で行われた。
山崎がその時のことを振り返る。
「血液検査の結果を伝えに来たときに初めて担当の濱田先生とお会いしたんですが、そのときに『山崎さん、どういう感じですか?』と訊かれ、『もう気持ちが悪くて』と答えました」
そして、ここから先が極めて重要な会話になるのだが、よくよく話を聞くと、山崎と濱田頼臣医師との間で言っていることが違う部分がいくつか出てくる。後に判明するが、どうやら意識レベルが極度に低下していた山崎の記憶が、断片的に時間を前後していたのだと思われ、それが二人の話の“そご”となっていたのだろう。
しかしここでは敢えて、まず、その山崎の記憶のなかにあった当時の濱田医師との会話を、“そのまま”紹介する。そうすることで、彼がどのような気持ちでその重大な『選択』をするに至ったのか、その心境がわかるからである。