「心筋梗塞を起こして、奇跡的に死なずに済んで、そこからリハビリをやって体もだいぶよくなったけれど、でも飛距離は未だ心筋梗塞を起こす前の8割くらいしか戻っていないんですよ。飛ばなくなってしまったんです。自分は、これまでに人生の多くの時間をドラコンや飛ばすことに時間をかけてきたんです。だから、2割飛ばないまま後悔して終わることはできないんですよ」
人は、自分には違う人生もあったと思うかもしれないけれど、山崎泰宏はそれは違うという。人間の短い一生で究めることができるのは一つだけ、それほど多くはない。
山崎は、3月11日に一年前に倒れた山口での舞台に立った。宇部72カントリークラブ 阿知須コースで開催されたドラコンのシーズン開幕戦。1年前に立つことが出来なかったこの舞台で、この1年で失われた2割のロスを埋めることができるのか。
結果として山崎は、JLDC日本ロングドライブ選手権予選会開幕戦の山口大会で、マスターズ部門(45歳以上)の1戦目は324ヤード、2戦目は321ヤードをマークして2連勝を果たした。
「今年は、スイングスピードも落ちているようだし、球の飛びもあまり自信なかったんですけど、マスターズの中に入れば当たればまだ勝てるという手ごたえをつかめたので、今年も日本チャンピオン目指して頑張れるかなと思います。去年、この山口大会に来たけれど、心筋梗塞の発症でティグランドには立てなかったことの思うと、一年後のこの大会に、健康な体で立てたことは良かったかなと思っています。 52歳でここまで飛んでいればいいかなと、心筋梗塞をやってからは、ダメだなと思うのじゃなく、自分を褒めるようになりました(笑)」
一年前には立つことが出来なかったこの山口での復活優勝に感慨もひとしおだった。(取材・文/古屋雅章)
人は、自分には違う人生もあったと思うかもしれないけれど、山崎泰宏はそれは違うという。人間の短い一生で究めることができるのは一つだけ、それほど多くはない。
山崎は、3月11日に一年前に倒れた山口での舞台に立った。宇部72カントリークラブ 阿知須コースで開催されたドラコンのシーズン開幕戦。1年前に立つことが出来なかったこの舞台で、この1年で失われた2割のロスを埋めることができるのか。
結果として山崎は、JLDC日本ロングドライブ選手権予選会開幕戦の山口大会で、マスターズ部門(45歳以上)の1戦目は324ヤード、2戦目は321ヤードをマークして2連勝を果たした。
「今年は、スイングスピードも落ちているようだし、球の飛びもあまり自信なかったんですけど、マスターズの中に入れば当たればまだ勝てるという手ごたえをつかめたので、今年も日本チャンピオン目指して頑張れるかなと思います。去年、この山口大会に来たけれど、心筋梗塞の発症でティグランドには立てなかったことの思うと、一年後のこの大会に、健康な体で立てたことは良かったかなと思っています。 52歳でここまで飛んでいればいいかなと、心筋梗塞をやってからは、ダメだなと思うのじゃなく、自分を褒めるようになりました(笑)」
一年前には立つことが出来なかったこの山口での復活優勝に感慨もひとしおだった。(取材・文/古屋雅章)