世界にとってジャズを知るいいキッカケになった先週の全米プロ。23歳の若者は15歳でプロ転向して以来、常に成功を収めており、すでにアジアンツアー3勝。今年1月の「SMBCシンガポールオープン」では強豪を抑えて優勝を飾った。今回の全米プロが彼に取ってPGAツアー4試合目。相当なプレッシャーがあったにもかかわらず、素晴らしいパフォーマンスを見せたことは、チームにとってもかなりの励みになった。

しかしながら、全米プロでのブルックス・ケプカの素晴らしい勝利を褒めずにいられないことも事実だ。この数年間での彼が成しえたことは、賞賛に値するべきものだし、12月の本戦では米国チームの一員として非常に手ごわい相手になるだろう。

現在、世界選抜チームのポイントランキング上位8人の中には、マーク・リーシュマン（オーストラリア）、ルイ・ウーストハウゼン（南アフリカ）、松山英樹、そしてジェイソン・デイ（オーストラリア）という経験豊富なメンバーがそろっている。さらにはキャメロン・スミス（オーストラリア）、リー・ハオトン（中国）、ジャスティン・ハーディング（南アフリカ）、エイブラハム・アンサー（メキシコ）という初出場を目指すメンバーもおり、8月中旬にはチームメンバーが出そろう。8人がそろったのち、PGAツアーのアジアシリーズが終わった11月上旬に、私の推薦選手4人を加えた12人のフルチームがそろうことになる。

これまで何度も見てきてわかるように、コース上でのキャメロンのパフォーマンスは素晴らしいし、ハオトンとジャスティンの活躍も目を見張るものがある。2017年の「全英オープン」最終日に一緒に回り、あの信じられない「63」をマークしたハオトンは、ゾーンに入ると粘り強く、燃えるようなプレーを見せる。今年のサウジアラビアでの大会でダスティン・ジョンソン（米国）に惜敗したときも、強いハートを見せた。そして、今年の「WGC-デル・テクノロジーズ・マッチプレー」では、アレックス・ノレン（スウェーデン）、ブルックス・ケプカ（米国）という強豪をグループステージで破り、ベスト16に進んでいる。

ジャスティンに関してはサンシャインツアー（南アフリカツアー）でプレーを始めたころから追っていて、この18カ月の間、彼が果たし功績は素晴らしい。アジアンツアー、サンシャインツアー、そして欧州ツアーで5勝というのは実に驚くべきことだ。彼はファイターでショートゲームがうまく、ルーク・リスト（米国）、マシュー・フィッツパトリック（イングランド）に勝利し、ローリー・マキロイ（北アイルランド）に負けるまでマッチプレーでもその質の高さを披露した。

自信とゲーム内容が一段上のレベルに上がるのを見るのは楽しく、初めての出場となった「マスターズ」で12位タイに入り、世界的な選手になったことも素晴らしい。AT＆Tバイロン・ネルソンで、自身初となるPGAツアーでのトップ10に入ったことも不思議ではなく、オーストラリア行きのチケットを決めたとしても、驚くべくことではない。