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デシャンボーは、“ちゃんと”ゴルフをやっている【舩越園子コラム】

デシャンボーは、“ちゃんと”ゴルフをやっている【舩越園子コラム】

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2020年10月12日 12時30分

だが、タイガー・ウッズ(米国)登場以後の米ゴルフ界は、ウッズのように「飛ばせる道具」の開発競争となり、2000年代のゴルフ界はパワーゲーム化が急激に加速。飛距離が出ないニック・プライス(ジンバブエ)らは「これはゴルフではない」「ゴルフが変わってしまった」と激しく批判。そして、悲嘆にくれた。

当時、ウッズは誰よりも肉体を鍛え、誰よりもパワフルなプレーでゴルフ界を席巻した。そんなウッズに凌駕されたオーガスタ・ナショナルは「ウッズ対策」としてコース大改造に踏み切り、その結果、技を競い合っていたオーガスタ・ナショナルは距離的にタフなコースへ一変した。

フィッツパトリックの主張に基づけば、由緒あるオーガスタ・ナショナルにそんな変貌を強いたウッズもゴルフを愚弄していたということになる。だが、ウッズこそがゴルフ界のサクセスストーリーの主人公であることは、否定しようもない事実。もはや世界の常識だ。

デシャンボー自身はフィッツパトリックの批判を静かに受け止め、こう言った。

「僕はパワーアップのみならずスキルアップにも努めている。実際、僕のショットは以前より格段にストレートになっている」

そう、デシャンボーが伸ばしつつあるものは飛距離だけではない。彼は「食」を研究し、肉体を鍛錬し、技術もメンタルも必死に磨いている。言い方を変えれば、人一倍、努力と研究をしている。

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